「Anglingとその時代」座談会(後編)

『フライの雑誌』最新第87号では、「Anglingとその時代」と題して、日本のルアー&フライシーンを開拓した雑誌『Angling』に焦点をあてた。

巻頭の座談会前篇では、『Angling』がもっとも熱かった時代を創ったお三方(山田安紀子さん、高田弘之さん、つがおか一孝さん)にお集まりいただき、当時の時代状況と現場の臨場感を伝えていただいた。貴重な記録である。

次号の第88号では、その大好評だった座談会の後編を、8頁の大ボリュームでお届けする。つい先ほどまとめ終わり一息ついたところだ。そのなかにこんな文章を書いた。

世相に目を移せば、1980年代はジョン・レノンの射殺とイラン・イラク戦争の開戦で始まり、ベルリンの壁の崩壊とドイツの統一で終わった。’90年代に入ると日本では爛熟したバブル景気が文字通り泡と消えた。人間が右往左往しても、川と魚は変わらない。釣りをしていれば幸せだ。

その雑誌でしか読めない記事を載せつづけることに、いまの時代に雑誌が生かされている意味がある。世の中のどこを探してもこんな座談会はない。

第87号巻頭特集から