〝純粋〟とはなんだろう

環境省はアカゲザルやタイワンザルとニホンザルとの交雑種を、生態系に重大な影響を及ぼすとして特定外来生物に指定する方針。…昨年成立した改正外来生物法で、交雑種の指定も可能になっていた。交雑が進めば純粋なニホンザルが消滅する恐れがあるため、防除を進める。…
今後、特定外来生物の魚のバス類同士を交配してつくりだした「サンシャインバス」についても検討する。

〝おサルの浄化〟だとさ、と笑った後にゾッとした。

諸外国から右傾化と排外主義を懸念されている、いまの日本の政治と社会が目指す〝純粋〟とはなんだろう。一般の人はその考え方へどのように巻き込まれ、そして加担していくのだろう。


参考記事
> 環境哲学:学者らが次々発信
1992年のリオ・サミットは、いわゆる環境サミットのこと。環境サミットの成果は、日本では〈生物多様性イズム〉→〈国粋生物学〉→〈ブラックバス叩き〉→〈特定外来生物法の制定〉として、もっとも卑近な形で現出した。日本の環境系学者は各自の研究と利益へ埋没してか、そのことをほとんど批判できなかった。

> メダカ、トキ、ブラックバス、そして純血主義

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魔魚狩り ブラックバスはなぜ殺されるのか 水口憲哉(著)|ブラックバスは、濡れ衣だ! 異色のベストセラー
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