フライの雑誌社のある第3新東京日野市の〈市の鳥〉はカワセミ(kingfisher)だ。
注:「カワセミは日野市の市のトリなんだよ」と家人に言ったら、「えー、こわい。」と言われた。デス・バードちゃうちゃう。
一般にカワセミは清流に棲んでいて、すばしこくて賢くて宝石のような幸せの青いトリというイメージがある。そんなのはちょっとかわいいものをすぐにえこひいきする身勝手な人間のステロタイプな思い込みにすぎない。ゴキブリだって保護すればよい。
わたしにとってカワセミとは、わたしの作った池へ毎日のようにやってきて、わたしが池で大事に育てている金魚やハヤを空中からダイブして確実に1匹ずつ殺戮していく、冷酷無慈悲なスナイパーだ。(やはりデス・バードではないか!)
去年の初冬頃から、朝にわたしの池のほとりでのんびりと羽根を休めているカワセミの姿を見るたびに、「ああ、また食われたか」とがっくりきていた。
あさ川がこんなに近いんだから、オマエ、なにもわざわざこんなに小さくて狭くて浅いうちの池にやってきて、危険なダイブをすることはないじゃないか。そのうち頭打つよ。
最近になって、カワセミはとうとうわたしの池の魚を食い尽くしてしまった。わたしの作ったわたしの池で、あれだけたくさん楽しげに泳いでいた金魚もハヤも、もう1匹もいない。
そうしたらカワセミときたら現金なもので、わたしの池にぱたりと姿をあらわさなくなった。これは二重にツラい。「おっさんはしつこい」とか、「おっさんの池は用済みだ」とかどこかで無表情で語っているのだろう。トリのくせに。
いつかはコンプリートにしてやる。(じょ、冗談です。サービス、サービス)
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