シマザキワールド番外編 島崎憲司郎2008
もし、島崎憲司郎が生まれていなかったとしたら、フライフィッシングの景色は今と異なるものになっていただろう。島崎憲司郎という男が同時代に生きていること、フライマンであることは、現代の釣り師にとって僥倖だ。前回の本誌登場から2年、最近の島崎さんはどんな日々を送っているのか。2008年秋、島崎さんの住む群馬県桐生市をたずねた。
税込価格1,250円
ISBN 9784939003325
内容紹介
009 特集-シマザキワールド番外編 島崎憲司郎2008
口笛みたいに
原点に帰る
城とその主人
シマザキ・フライズ2008
業みたいなものだから
『フライの雑誌』だからできる全18ページの大ボリュームでお伝えします。
028 新刊『宇奈月小学校フライ教室日記』著者インタビュー 本村雅宏
032 悩まないフライマンたちへ19 釣り情報、教えます。/カンパチ狂想曲2008 中馬達雄
038 地球はうたう 7 コーンウォール/地の果てにて 庵豊
040 フライファン「適正増」戦略のご提案 2 増沢信二 ≫資料ダウンロードはこちらです
042 釣り場時評59 サクラマスはどうすれば増えるのか9 水口憲哉
044 日本釣り場論59 渓流魚の渓流魚の人工産卵場作り、その目的と意義について/北海道の大浪漫、釣りと野遊び雑誌『釣道楽』創刊
048 フライラインは世界をつなぐ 7
大型遡上魚への失敗しないプレゼンテーションとフッキング/スペイフィッシャーマンのために 野寺宣男
052 桂川ヤマメ対談 3 ドキュメント・2008年の尺ヤマメ 井上逸郎/松井真二
060 目玉親父、最強のゴムにたどり着く 渡辺保司
064 子ども野遊び図鑑 3 ろくもじ(ろくむし) 村川正敏
065 隣人のフライボックス76 山田浩二さんのフライボックス
070 新連載 京浜ベイエリア・海フライ的日常 1 ただ今メジナに夢中です。 牧浩之
072 優しき水辺75 斉藤ユキオ
074 春夏秋釣 列島巡礼23,000km 8 北の国へ 真柄慎一
082 新連載 あの川でこんな釣り 1 安藤賢司
084 トピックス 編集部
086 風来満逍遥 8 ボグダン、ヤング、モンタナ 風磊人
090 人生にタックル27 アキアジ/サバ/結局ボラ(すら釣れず) カブラー斉藤
097 スラックジャーナル オーラの湖
098 靴 樋口明雄
113 読者通信
フライファン「適正増」戦略のご提案 文・増沢信二
『フライの雑誌』第83号 掲載記事から一部抜粋
●フライショップの問題点と、改善点
(前略)そうした点で改めて注目したいのは、フライショップです。ひとつに〈外〉に位置するため、必然的・日常的に潜在層と接しているからです。「ショップはメディア」なる理念がありますが、本来的にはまさしくそうです。同時に、〈料亭〉への先導役として最適な存在になりうるのもショップです。
フライショップにも浅瀬効果の高い店と低い店があり(くどいようですが、低い店=深瀬効果が高い、では必ずしもありません)、量販店型は高く、個人経営型専門店は低い傾向にあります。スペースが広く、品揃えが豊富で、しかも来店客が多い店は高くなるからです。ひとえに、来店客に与えるプレッシャーの差。とりわけ新規来店客にとっては、その差が極めて大ですから、新規顧客開拓を、となるならショップは浅瀬効果をできるだけ高めるにこしたことはありません。
私は過去、40店以上のフライショップを訪れておりますが、不必要に浅瀬効果を低めている店が多数ありました。かといって深瀬効果が高いわけではありませんので、できれば早急に改善すべきかと。たとえば、エントランス部のガラス面にポスターやPOP、ステッカーの類をところ狭しと張って店内の様子が見通せない店。少なくありませんが、結果的に一見客お断りなる意思表示をしているようなものです。
また、入り口正面にカウンターがあり、そこにスタッフが構えている店も同様です。ジロッ!とばかりにニラまれたなら、即、きびすをかえしてしまうこと必定。コンビニがカウンターを入り口のサイドに設置しているのは、そのあたりをしっかり計算したうえのことですし、ファストフード店の場合は、ひとつにスタッフが若いお嬢さんゆえに成立しているだけのことです。 他にも様々な問題点・改善点がありますが、紙幅の関係で以上2点のみにてご容赦を。
●フライショップへの2つの提案
ショップへの提案が2点あります。ひとつは、潜在層向け店頭広告ポスターの掲示です。広告ポスターといってもA4サイズ程度で十分。また潜在層といっても要は店の前を通る一般の皆さんという認識で構いません。
3年ほど前、私が作ったポスターを懇意にしている3つのショップに掲示してもらったことが。実験的に行ったものですが、4ヶ月間で計7名の新規来店客がありました。手作り風の小さなポスターを掲示していただけでです。しかも全員がピュア・ビギナー。ポスターの内容は深瀬指向。「簡単です」とか「誰でも楽しめます」なるフレーズは一切ナシ。掲示方法に少しばかり知恵を使い、開店時は椅子やスタンドに置いてエントランス脇に、閉店時はシャッターに掲示しました。5人の方が閉店時に読まれたそうです。店内よりは店外、開店時より閉店時のほうがプレッシャーが低いということに他なりません。ショップなるものはその存在自体がプレッシャーを与えるものなのです。
≫店頭広告ポスターをダウンロード
(アカウント:flyshop パスワードは『フライの雑誌』第83号41頁に掲載しています。)
もうひとつの提案はその点を踏まえたもので、各自治体や一般商業施設等を主体にしたスクールの開講です。少ないながらも事例があり、自治体絡みでは、静岡県掛川市の「スローライフ掛川」なるNPO法人が主体になって展開しているケース、一般商業施設の例では、群馬県前橋市のイトーヨーカドー・カルチャーセンターで行われていたケースがそれです(本誌第77号24頁に掲載の伊井明生氏の記事を参照)。このケースは、株式会社カルチャーなる会社が運営母体に。「講師募集」を謳っていますから、ぜひに! とお勧めしておきます。
自治体主体の場合、「営利目的はダメ」などの規制がありますが、それも自治体によりけりですし、また、提案のしかた次第です。「生涯学習」を掲げ始めた自治体は増加基調にあり、その点でも積極的にアプローチする価値はあると思います。
≫自治体向け・スクール開講依頼書をダウンロード
(アカウント:flyshop パスワードは『フライの雑誌』第83号41頁に掲載しています。)
どちらのケースにしても、店を離れたニュートラルな場所で行うという点がポイントに。ショップ主体型と比べて浅瀬効果も断然高まりますしPR効果も上。こうした活動がショップの即時的収益になるかどうかはともかく、大なり小なりのショップ・キュー効果は確実に生まれるはずです。少なくとも、フライフィッシングという深瀬渡りの先導役になることは間違いありません。
(上記は抜粋です。ご興味を持たれた方は『フライの雑誌』第83号でお読みください。)
※本ポスター内のコピーならびに写真は「店頭広告」に限り使用を認めるものです。各種広告やパンフレットなどへの流用はできません。