『フライの雑誌』次号第91号は、バンブーロッド特集である。
北海道の釣り・野遊び道楽誌『釣道楽』最新第10号によれば、〈日本国内でバンブーロッドの人気に火をつけ、水生昆虫の存在をより一般的にし、マテリアルのCDCを広く紹介した〉のも、みんなみんな『フライの雑誌』の功績であるらしい(私が言っている訳ではない)。むろんそれらは先代の創刊編集長のしごとである。
バンブーロッド特集は『フライの雑誌』に読者さんから要望の多い企画の、ナンバーワンである。この超絶不況を泳いでいる不肖の二代目である私にはプレッシャーがかかる。プレッシャーがかかればかかるほど、ミスキャストしてライズを沈めます私は。
というわけで現時点までで企画を粘りすぎて、とうてい次号一冊におさまらないのが明らかな次号の「バンブーロッド特集」は、「まる1」ということにした。
年に四冊しか出ない季刊誌で、特集「まる1」「まる2」とするなんておそろしくのんびりしたペースだ。光速で変化している現代にまるで逆行しているのは承知だが、世の中がどうだからこうしようと意識したことなんか、当編集部では過去23年間で一度もない。(胸はっちゃうもんね)
時間はかかっても納得のゆく内容をお届けしたほうが、もちろん読者さんは喜んでくれるはずだ。ただ情報を収集するだけならインターネットで充分だが、それをどうきりとって手元に置いておきたくなる紙の束を作るかが、編集者の仕事だ。
『フライの雑誌』の場合、ネットをどうググっても出てこないお宝情報も誌面にごっそり入っていますけどね。
というわけで次号も鋭意制作中です。これだけ言い訳していても発行日に間に合うかどうか。こまったな。ほんとに。
話は変わるが、明日は日曜日。おいもやさんがやってくる日である。じつは今季はもう三回、うちではおいもを買っている。
たぶん明日も買うことになる。すでに強迫観念にかられているようで、今からそわそわしてしまう。
そんなにおいもを食べたいわけではないのだが。