季刊『フライの雑誌』の無料電子書籍版、「Furai-no-Zasshi -The Leading Fly Fishing Magazine JPN ver.3.0 iPhone/iPad」をリリースしてから10日たちました。せっかくApp storeで全世界的に無料配布しているのですから、ではどれくらい本当に世界的なのかを調べてみました。
アップル社のアップストアにのせるアプリはiTunes connectというサイトで管理します。ところがいまひとつ使いづらくて、よくわかりません。今年2月のver1.0初登場時には一気に数千DLがあったので、できればそこからの統計をとりたいのですが、当時のデータはiTunes connectの奥深くに格納されてしまい、わたしの知識と技術で引っ張り出すのはムリ。そこで、パッと見で把握できる４月からのDL状況をパッと見でトータルしてみました。
といっても、合計のDL数についてはじつは私ども編集部ではそれほど興味はありません。電子版『フライの雑誌』は無料のお遊び企画です。そのわりにはアプリ制作費用が身のほど知らずのレベルで発生しているのでへこむわけですが、極東のすみっこで25年もしこしこと編集され続けているオタク雑誌『フライの雑誌』の存在を、国境を越えて世界の皆さんに知ってもらえたら単純に面白いかな、というのがそもそもの発想でした。結果よりも過程です。
一部でたいへん評判のわるい「Furai-no-Zasshi」のメイドさんのアイコンも（〝釣りだ〟とか〝どうにかならないのかコレ〟とか皆さんストレートだから）、どっかの国のアニメオタクが「オー、ジャパモエー」とか言いながら、間違ってダウンロードしたらいいなという、緻密な計算にもとづいてデザインされました。フライフィッシングに興味ある人よりも、萌え系に興味ある人の方が世界には数千倍、いや数万倍もいらっしゃるでしょう。間違ってDLしてくれれば、フライフィッシング文化の拡大発展にも寄与するかと。しないと思うけど。
では、〈電子書籍版『フライの雑誌』が世界のどこの国でダウンロードされたかランキング〉を発表します。
第一位は、Japan。なっとく。第二位は、USA。DL数は、Japanの約8分の一ですが、電子書籍の最先端国だけのことはあります。フライフックをはじめとして日本で開発されたフライフィッシング製品がアメリカ人のフライフィッシャーに完全に定着していることを考えれば当然です。
第三位は、Taiwan。USAとほぼ同数です。なんでだろう。台湾には僕の友人がいるのでその人たちかもしれません。世界狭っ。第四位以降は、Hong Kong、Singapore、Thailand、China、Vietnamと続きます。日の出の勢いのアジア勢を印象づけるランキングです。鱒は釣れるんでしょうか。
続けて、France、Australia、Netherlands、Sweden、Germany、Saudi Arabia、Argentina、Spain、Brazil。そのつぎにやっと、UK。『フライの雑誌』は日本でもっとも歴史あるフライフィッシング専門誌なのに、やんごとない英国紳士の伝統から遠く離れてしまったようです。そのすじの方ごめんなさい。
以下、国名を列記します。Philippines、Bulgaria、Russia、Ireland、Indonesia、
New Zealand、Qatar（どこかと思ったらカタールだって）、South Africa、Norway、Luxembourg、Finland、Malaysia、Canada。
このように、世界ぐるりと31カ国でダウンロードしてもらっている電子書籍版『フライの雑誌』。〈世界のトモダチに知ってもらおう〉という当初の意図はすっかり達成されているようです。本当にありがたいことです。
ここで大事なお知らせです。
フライの雑誌社では、海フライ専用iPhoneアプリ〈海 -umi – Saltwater Fly Tying & Patterns TOKYO STYLE〉を発表しています。英語／日本語のマルチ言語を採用（一部）。海フライのタイイング方法、マテリアル、餌生物の解説などが満載の、『フライの雑誌』ならではのヘンタイアプリです。対象魚からフライパターンを一発検索できたり、その逆もできます。
ため息がでるほど美しくてさくさく動く、最先端のアプリです。もちろんこんなヘンタイアプリ、世界初に決まっています。今なら新登場記念価格350円でご提供しています。米ドルなら、only 2.99$。ぜったいに損はさせません。
無料電子書籍「Furai-no-Zasshi」の制作も、じつはこの「海 -Umi-」への布石だったのです。無料アプリで世界のトモダチが増えるのはウレシいのですが、こちらの「海 -Umi-」をダウンロードしていただければ、これからフライフィッシングを通じて面白くて楽しくて、世界のみんなが笑顔になれるような遊びを、もっともっと提供できます。
電子版「Furai-no-Zasshi」はいまのところver3.0で打ち止めですが、「海 -Umi-」の動き次第で、ver4.0、5.0と、他の売切れバックナンンバーも公開してゆく体制を整えられます。（もちろん季刊『フライの雑誌』本体も読んでくださらないとこれまたムリ）
大人の皆さまのご協力をどうぞよろしくお願いします。
