エギンガーって呼ばないで

渓流ベストシーズンまっただなかのこの時期に、3週連続でイカ釣り。しかも前回・前々回はグッドな結果を出したのに、3度目の正直なのか、今回はアタリすらないボウズ。

あまりに反応がないので帰るに帰れず、早朝からつき合わせて(はじめてエギロッドを一日持たせた)疲労困ぱいでぐったりな8歳児を後部座席へ放置したまま、深夜プラス1を過ぎても港から港へとしつこくラン&ガン。

街路灯に照らされた道路のマンホールがアオリイカの墨跡に見えたという。重症。

ある意味『フライの雑誌』のなかの人にお似合いの終末。じゃない、週末。

でも〈エギンガー〉って呼ばれるのはイヤ。それだけはイヤなの。

のべ何十人というイカ釣り師がいたがだれ一人として釣れていなかった。おれだけ釣れるはずだったのに。
あの宇宙人みたいにメチャクチャな容姿のイカが(だって頭の上に胴体が乗っかってるんだぜ)、このど派手なオモチャみたいなエギでふつうに釣れてしかも食べると美味い。英国伝統のフライフィッシング的幻想のかけらもないリアリズムに魅かれる。