2014年、TMCフックは皆様に支えられ30年の節目を迎えます。今回は当時のカタログや広告とともにその歴史を振り返ってみたいと思います。〈TMCフック30周年〉
3・11で噴出した社会の歪みの無責任な放置、5000万円借りただけだもんなイノセント都知事、現在進行中の秘密法案強行採決といった政治情勢を想起するに、日本が世界に誇れるモノとかココロとかは、この数年で急速に少なくなっているようです。以前はもうすこし根性のある、気の利いた国だった時期もあったような気もするので、とてもさびしいことではあります。
そんな中で、ティムコ社の〈TMC〉フライフックは、なんと来年2014年に誕生30周年を迎えるそうです。〈TMC〉フライフックはオリジナリティとハイクオリティなモノ作りを世界のフライフィッシャーから認められている、数少ない日本発のロング&ベストセラー商品と言えます。
皆さんご存じのように、TMCフックのデザインはスタート当初から現在に至るまで一貫して島崎憲司郎氏が担当しています。『フライの雑誌』では第7号(1998年)に〈TMCフックインタビュー TMCフックがKudo賞を受賞!! 〉という記事を掲載しています。ご記憶の読者の方もいらっしゃいますでしょうか。
『フライの雑誌』は第75号(2006年)で、特集◎釣りバリの進化論を組みました。島崎憲司郎氏がフックサイズごとに線径を判断して、繊細なデザイン調整を施した図面を描いているTMCフックについても、フラットな視点から取材して記事化しています。下にその一部の画像を紹介します。([フライの雑誌友の会]会員限定ページでは、本特集の全ページを無料公開しています。どうぞご覧ください。)
TMCフックの30年の歩みについて、ティムコ社さんが解説ページを公開されています。たいへんわかりやすくおすすめです。個人的には来年に出るらしい〝TMC103BLのニンフバージョン〟というのが気になっています。
ところでティムコ社さんは、『フライの雑誌』第98号でどんと紹介した大物キラー、マシュマロピューパに必須のマテリアルである、エアロドライウィングのダークグレー色(#7)を、いつまで欠番にしておくつもりなのでしょう。〝ティムコは欲しい品物に限って廃番にするんだよなあ。〟というフライフィッシャーの声もあるみたいですよ。(堀内)