…〝原発建設が国益というなら、オレがブリを獲り続けるのも国民のためだ〟と原発拒否を貫き通したことにそれでいいのだと快哉を叫びもした。福島第一原発の大事故のことを考えれば、この漁師は結局原発をつくらせなかったことにより、豊比町、山口県、中国地方日本海側いや日本の漁業を大災害から未然に守ったと言える。…
『フライの雑誌』次号第101号、水口憲哉氏の「釣り場時評」の一節をフライング紹介。「釣り場時評」は連載27年目・第74回目にあたる今回の記事から、新たな展開を迎える第二幕へと突入します。
〝公共の福祉〟とか〝公益のため〟ということとは全く関係なく、釣り人を始めとする大多数の人々が、国家より個々人の人権がまず第一と考えている。別の言い方をすれば〝人間として自由に暮らす、ただ人間であればいい〟と。
…世の中魚や海や川について文句を言ったり、批判したり、考えを言いたくなることは次々と起こる。そこでこれから本欄では、釣りに関係なく次のような事柄について発言してゆきたい。…
さりげなく〝釣りに関係なく〟と書いてあるところが色んな意味で重要。すべての方に読んでいただきたい『フライの雑誌』の看板連載です。
1987年に始まった「釣り場時評」連載と本誌掲載記事からとくに注目の記事をピックアップし、新章「お粗末な政治と科学と、外来種新法」を加えた『魔魚狩り』は、小社の隠れたベストセラー単行本です。現代の川と海と釣り場と魚と人の関係を考えるのに必読の一冊です。未読の方はぜひ!