水口憲哉氏の次号第102号用「釣り場時評」原稿が届いた。
第101号掲載で評判だった第74回〈押しつけの〝公益〟より〝人間としての自由〟〉に連なり、時評的に事例を追加し主張を発展させた内容。
今回のキーワードは、小国川ダム、足尾鉱毒事件、環境基本法、public nuisance、開高健、大飯原発再稼働差し止め福井地裁判決ほか。
〝公共の福祉〟とか〝公益のため〟ということとは全く関係なく、釣り人を始めとする大多数の人々が、国家より個々人の人権がまず第一と考えている。別の言い方をすれば〝人間として自由に暮らす、ただ人間であればいい〟と。
(『フライの雑誌』第101号 19ページより)
こういう文言を公共の雑誌へ堂々と掲げられる「自由」の尊さをあらためて考えます。
1987年に始まった「釣り場時評」連載と本誌掲載記事からとくに注目の記事をピックアップし、新章「お粗末な政治と科学と、外来種新法」を加えた『魔魚狩り』は、小社の隠れたベストセラー単行本です。未読の方はぜひ。