今年も秩父にイワナ、ヤマメの人工産卵場を造成した。もう11シーズンも人工産卵場造りを続けている秩父の人間重機、ブル内田さんが現場で育て上げてきた産卵場造成に関する独自のアイデアは、中村智幸さんが「秩父方式」として各地の講演で紹介するほど。
わたしたちも内田さんの指導のもとに人工産卵場を作り始めてたぶん8、9年めになる。やっぱりこの季節は秩父で人工産卵場を作って一日を過ごさないと秋が来た感じがしない。なんて言ってるが、実態はほぼ内田さんの作業のジャマをしている状態なのも毎年のこと。進歩なし。
『イワナをもっと増やしたい!』で初めて世の中に出て以来、渓流魚の増殖方法として人工産卵場は今やすっかり定着した。でも『イワナをもっと増やしたい!』の中にもちゃんと書いてあるように、渓流魚の「人工産卵場」は作れますが「人工産卵床」は作れません。
いまだに時々「人工産卵床をみんなでつくった」とかいう記事を散見しますが、それは恥ずかしい大きな間違いです。理由はこれを読んでください。産卵床を作れたら苦労はしません。えらそうにしてたって人間のやることなんてしょせんそんなレベルです。ここはだいじなところです。
10月11日、台風19号が来る前のおだやかな秋の一日、今年も秩父でウロウロしてきました。