4年前の特集。色んなことを思って編集した号だった。
あれから、もっともっと色んなことを思ってきた。
特集◎東北へ行こう! Glamorous TOHOKU
奥ふかい自然に抱かれた、個性的でみずみずしい渓流の数々。
そこで育まれる多くの水生昆虫と、うつくしい渓流魚たち。
季節ごとのおいしい食べものと宿、温泉。そして、
遠来の釣り人もあたたかく迎えてくれる地域の人々と、仲間たち。いまあらためて、〈東北の魅力〉を見つめ直しましょう。
『フライの雑誌』しかできない大特集です。
釣り、食べ物、宿、温泉、そしてひと。東北には日本の渓流釣りの魅力のすべてがある。
ずばり、〈東北へ行こう!〉フライの雑誌 第93号(2011年6月)
●「がんばろう日本」だの「日本は強い国」だの、第二次世界大戦中かと思うような勇ましくもおためごかしな言葉のシャワーを浴びながら、あまりに大きな事態を前にしてなすすべがなかった。4月に入り、なかば無理やりに水辺へ立った。多くの釣り仲間と話をして、心とからだが少しずつ安定してきた。釣りに助けてもらった。
●いまの自分の仕事はなんだろう。それぞれがそれぞれの立場でするべきことをする他はない。例によって遅くはなったがそう思いきって編集したのが今号です。ご寄稿いただいた皆さま、今号を買って読んでくださっている皆さまに心から感謝します。小社のできる範囲で被災地への支援をつづけます。
●道路の地割れ、堤防や護岸の崩壊、路肩の崩落、落石、堤防決壊など、釣り場での危険はかつてないほどに増大している。くれぐれも気をつけてほしい。いまわしい原発事故に関しては、80頁からの水口憲哉氏へのインタビュー記事にまとめた。この先も釣りをしつづけたい方は、かならず読んでほしい。
●釣り人は釣りをしないと生きてゆけない生きものなのです。
(第93号「編集後記」より)
今年も東北へ行く。
なぜって東北で最高の釣りを楽しみたいからだ。