水産多面的機能発揮対策事業とシマザキフライズ

水産多面的機能発揮対策事業とは、新鮮で安全な食料を安定的に供給する水産業や漁村の本来の役割に加えて、多面的な貢献をしていこうという発想で展開されている、水産庁の支援事業です。平成25年(2013年)から予算が配分されています。

群馬県内に4つある支援事業のうちのひとつ、渡良瀬川水系魚ふれあい振興会の代表は両毛漁業協同組合の中島淳志組合長が務めています。さる2月21日、昨年につづいて、体験講座『フライタイイング(毛鉤作り)&水生昆虫観察』が開催されました。この講座に島崎憲司郎さんがシマザキフライを提供したというお話しです。以下はすご腕のフライフィッシャーとしても知られる中島代表のFacebookから。

世界的にも有名なフライタイヤ―の島崎憲司郎氏。「こんなんが面白いよね!」と渡良瀬川水系魚ふれあい振興会のために、前回の時も今回も、タイイングスクールで参加者様が楽しめるようにと素敵なフライを作って下さりました。憲司郎さんのこんな粋なはからいが大好きで、本当に感謝しております。

本誌読者にはひとめでお分かりになるでしょう。このボードには、『フライの雑誌』最新第104号〈特集◎2 シマザキフライズ・最新セレクション〉のカラーコピー、Bard Mask Marshmallow Zonker、Marshmallow Frog 2015、それに第102号掲載のMarshmallow Craw(ザリガニ)の現物が貼付けられています。(よく見るとそれ以外の見たことないのもある様子) 中島さんがおっしゃるように、こういう楽しいシマザキフライを生で見られるのは、水辺の生物の不思議に興味をもって、ふかく知っていきたいと思う人たちにとって、えがたい経験になるはずです。

参加者さんが目を輝かせ、驚き、ワクワクしてくれていると感じられました。島崎さんの凝り固まらないフライの世界観と、無限に広がるフライの面白さから初めてフライタイイングに接した方がうらやましい、とは催しを終えての中島さんの感想です。

現代の日本において、川や湖に専門の漁業者はほとんどいません。内水面漁業の未来は、地域社会とのつながり、持続的な環境サイクルの保全、将来世代への自然資産の伝承といった、漁獲そのもの以外との関わりが重視される流れにあります。

そのあたりは魚を獲ることだけが楽しみではないと言い張る、フライフィッシングにも得意な分野ではないでしょうか。

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『新装版 水生昆虫アルバム』 現代の古典にして大ベストセラー! 島崎憲司郎(著)
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