80センチくらいに見えるのはわたしの写真の撮り方のせい

第105号を出して以降、ロマンチックが止まらない。フッ、フッ。じゃなくて釣り行きたい欲望が止まらない。昨日も近場へ行ってきた。

こんな感じの水通しの良い浅い砂地がハスもニゴイも大好き。人間も大好き。短パンで入る。
こんな感じの水通しの良い浅い砂地がハスもニゴイも大好き。人間も大好き。短パンで入る。
ちょでかギル。沖目のかけあがりの落ち込みでもぞもぞっと来た。すごく引いた。横っ走りしたので「あ、ギルだ」。フライは10番の金玉付きクロスオーストリッチ。タックルは5番のフローティング。
ちょでかギル。沖目のかけあがりの落ち込みでもぞもぞっと来た。すごく引いた。横っ走りしたので「あ、ギルだ」。タックルは5番のフローティング。
今日はニゴイ狙い。でもじつは一匹釣るまでにはすごく苦労した。ニゴイがたくさん見えるのだが、ぜんぜんフライを追わない。フライパターンを何十本も変えて、ありとあらゆる釣り方を試したけど、反応してくれない。色々試した内の一つ、やけっぱちの「沖目のドライ」にバーンと出てきたのが、40近いウグイ。横っ飛びで出てきた。隣りで釣っていたトップでバス釣りのルアーの人が「面白そうですねえ」。はい、すげー面白いです。沖目でテーリングしている産卵前の群れに、じつはウグイが混じっていたらしい。この時点でまだ本命のニゴイは釣れておらず。
今日はニゴイ狙い。一匹釣るまでにはすごく苦労した。手前の浅場と沖目にニゴイの姿はたくさん見えるのだがぜんぜんフライを追わない。フライパターンを何十本も変えて、ありとあらゆる釣り方を試したけど、反応してくれない。色々試した内の一つ、やけっぱちの「ドライの遠投」にバーンと横っ飛びで出てきたのが、40くらいのウグイ。沖目の表層にいるほうの産卵待ち(?)のニゴイの群れに、ウグイが混じっていたらしい。ウグイも40のを20ヤード先の水面でかけるとたいへんなことになる。ちょでかウグイが3、4匹連続で釣れた。わたしが「ひゃー」とか言っているのを見て、隣りで釣っていたバス釣りのルアーの人が、「面白そうですねえ。」。はい、すげー、面白いです。
ほんとに色々なフライと釣り方を試したけど、わんさと群れているニゴイたちは我れ関せず。一緒に釣っていた地元の子どもは「なんで!?」と、半べそをかいていたくらい。ロングシャンク10番のタングステンビーズヘッドのジンジャー系クロスオーストリッチをいったん底まで沈めて、ピッピッとポーズを入れながらリトリーブしてくるやり方にたどり着いてからは、ほぼ入れ食い。結局クロスオーストリッチか!という気もしないでもない。でもキャストでしっかりターンオーバーさせることと、リトリーブとポーズの入れ方にコツがあるようで、わたしは入れ食いになったのに、すぐ隣りにいつ地元の子どもにはアタリがない。「なんで!?」とやっぱり半べそになっていた。なんでも思い通りにいかないのが世の中なんだよ、君。以前は途中で「どうせ釣れないし」とふてくされていたのが、今回は諦めずにしつこくキャストしていたのは進歩だねえ。写真はこの日の最大魚。50センチ弱でこの釣り場でのレコードよりかなり落ちるが、それでもすげー引いた。この時はたまたま地元の子どものロッドをわたしが使っていた。それでいいのを釣ってしまったので、地元の子どもの顔がまっ赤になっていた。
ほんとに色々なフライと釣り方を試したけど、浅場にわんさと群れているニゴイたちは我れ関せず。本来はストリーマーやマラブーでふつうに釣れるはずなんだけどね。一緒に釣っていた地元の子どもは「なんで!?」と、半べそをかいていた。苦心惨憺の末、タングステンビーズヘッドをかませたジンジャー系クロスオーストリッチをいったん底まで沈めて、ピッピッとポーズを入れながらリトリーブしてくるやり方にたどり着いた。それからはなんてことない、ほぼ入れ食い。結局クロスオーストリッチっすか!という気もしないでもない。キャストでしっかりターンオーバーさせることと、エビをイメージしたつもりのリトリーブとポーズの入れ方にコツがあるようだ。わたしは入れ食いになったのに、すぐ隣りにいる地元の子どもにはアタリがない。「なんで!?」とやっぱり半べそになっていた。思い通りにいかないのが世の中なんだよ、君。以前は途中で「どうせ釣れないし」とふてくされていたのが、今回は諦めずにしつこくキャストしていたのは進歩だがね。写真はこの日の最大魚。50弱でこの釣り場でのレコードよりかなり落ちるが、それでもすげー引いた。80センチくらいに見えるのはわたしの写真の撮り方のせい。この時はたまたま地元の子どもの4番ロッドをわたしが借りていた。それでいいのを釣ってしまったので、地元の子どもの顔がさらにまっ赤になっていた。本誌読者なら皆さんとうにご存じのように、クロスオーストリッチは『フライの雑誌』第90号で世の中に初公開された、島崎憲司郎さんオリジナルのシンプルフライだ。問答無用の実力にあらためて胃の腑がズシリと重い。クロスオーストリッチを世の中に出せたというだけでも『フライの雑誌』を続けてきた意味はある。
ようやく地元の子どもにも来た。しっかり口にかかっている。小さめでも一匹は一匹だ。よくやった。このあとももう一匹釣った。帰り道「結局クロスオーストリッチだったね」と二人の意見が一致した。ほんとに色々試したんだから。たぶんクロスオーストリッチそのものでなくとも、底引きずり系で砂をまきあげるフライパターンならニゴイは反応すると思う。ともあれ困った時のクロスオーストリッチの法則は本日も通常運転だった。
ようやく地元の子どもにも来た。しっかり口にかかっている。小さめでも一匹は一匹だ。よくやった。このあとももう一匹釣った。帰り道「結局クロスオーストリッチだったね」ということで、意見が一致した。ほんとに色々なフライと釣り方を試してことごとくダメだったので異様に疲れた。たぶんクロスオーストリッチそのものでなくとも、底引きずり系で砂をまきあげるフライパターンならニゴイは反応すると思う。クロスオーストリッチのタイイングバリエーションと汎用性の高さに助けられたといったところ。ともあれ困った時のクロスオーストリッチの法則は本日も通常運転だったというレポートでした。
90号
第90号|クロスオーストリッチを巡って around the Cross ostrichタイイングと解説 島崎憲司郎 tying by Kenshiro Shimazaki
◆クロスオーストリッチとは、タイイングや釣りのやり過ぎで手荒れをこじらせた島崎憲司郎さんが、なるべく指先に負担が掛からない自分用のフライとして作った一連のシンプルフライの一つである。
◆前号でクロスオーストリッチを紹介したところ、各方面から予想以上の反響があり、誌面に登場したオリーブ色のオーストリッチハールとTMC108SP─BL#16がフライショップの店頭から消えたとの声もあるほどだ。その後も編集部はしつこくこのウルトラ・シンプルフライを追いかけ、各地の釣り人によるフィールドテストの結果の一部も今号特集にまとめてある。
◆今回の桐生での取材では、島崎さんのタイイング方法と、コパーワイヤーをボビンで快適に扱うためのチューニングなども詳しく教わってきた。雑談しながらササッと巻いてもらった簡単な応用例も掲載、どれも明日の釣りにすぐ使える中味の濃いお役立ち情報だ。(編集部)