憧れだったのに

子どものころに夢中になって読んでいた本の、憧れの著者の最近の言動を、こっちが大人になったいま、SNSでたまたま踏んでしまった。このがっかり感ったらない。

ここまで多くの人々が、たいへんな年月と努力と熱意でもって、釣りのルール(とマナー)の啓発につとめてきた。釣り人たちが積み重ねてきた信頼と歴史を、土足で踏みにじる行為に驚く。

なおかつ、自分の無知と過ちをまっとうに指摘されると、開きなおって御託並べる。よくしゃべる居直り強盗だ。潔くない。情けない。

どうやら炎上商法のようでもある。こういう輩には無視するのがいちばん効くはずだ。天が見ている。

とはいえ、きわめてごく一部のたわけ者のために、全体が悪くとられることもある。まともな釣り人にとっては、たいへん迷惑な方である。困ったものだ。

あの本は、わたしが釣りの本を作りたいと思うようになる、ひとつのきっかけだったのにな。

以上、というような愚痴でした。

> 北海道の河川内でサクラマスを釣ることはできません。
(2011年7月4日初出・2015年9月3日追記)

桜鱒の棲む川 ─サクラマスよ、故郷の川をのぼれ!(水口憲哉)