〈リニア新幹線〉で報道されていないこと

NHKニュース(2015/10/28)
〈リニア新幹線のトンネル工事 12月に着工〉

JR東海の奥田純三担当部長は、「今後も地域の皆さんの意見や質問に対し、丁寧に説明していきたい」と話していました。リニア中央新幹線の建設を巡って、沿線で工事が始まるのは今回が初めてです。

以下、『フライの雑誌』第106号掲載
「発言!|リニアとイワナと釣り人と」(片山和人)より

いよいよ夢の超特急〈リニア中央新幹線〉が着工される。私の年代では〈リニアモーターカー〉だ。幼少期のおとぎ話がついに実現へ向けて動き出した。しかし、その夢の話が自分の最大の趣味、フライフィッシングに関わってくることになるとは…
(中略)

ここからが現状では報道されていない部分である。

パルプ会社が経営する山小屋のうち、より上流部にある二軒小屋の脇には大堰堤がある。堰き止められた水は、田代ダムというダム湖にいったん溜められる。驚くことに、このダムの管理会社は東京電力なのである。

静岡では富士川以西の電力会社は中部電力のはずである。ところが大正10年に締結された水利権によって大井川源流部の水は田代ダムで取水されている。その水は大井川に戻されることなく、導水管によって転付峠を潜り、富士川水系の支流早川へ流され、発電に使用されている。

大井川水系の市町では過去、この水利権の更新時に「水返せ運動」という住民運動が起こった。そもそも大井川には…
(中略)

源流部でもうひとつ不思議なことが起きている。昨年、パルプ会社が源流部の7㎞にわたる長大な区間を管理釣り場としてオープンした。

前述の通り、この管理釣り場へ行くには、山小屋に宿泊して、送迎バスに乗るのが唯一のアクセス法だ。そしてそこは数年後に残土が積み上げられ、トンネル漏水分がバイパスされる区間だ。そこで管理釣り場を開業することに、どんな意図があったのか。

『フライの雑誌』106号より
『フライの雑誌』106号より
『フライの雑誌』第106号|〈2015年9月12日発行〉| 大特集:身近で深いオイカワ/カワムツのフライフィッシング─フライロッドを持って、その辺の川へ。|オイカワとカワムツは日本のほとんどどこにでもいる魚だ。最近になって、オイカワとカワムツがとても美しく、その釣りは楽しく奥深いことを、熱く語るフライフィッシャーが増えている。今号ではオイカワとカワムツのフライフィッシングを、大まじめに真っ正面から取り上げる。この特集を読んだあなたは、フライロッドを持ってその辺の川へ、今すぐ釣りに行きたくなるでしょう。 新連載 本流の[パワー・ドライ] Power Dry Flyfishing ビッグドライ、ビッグフィッシュ|ニジマスものがたり
『フライの雑誌』第106号|〈2015年9月12日発行〉|
大特集:身近で深いオイカワ/カワムツのフライフィッシング|オイカワとカワムツのフライフィッシングを、大まじめに真っ正面から取り上げました。この特集を読んだあなたは、フライロッドを持ってその辺の川へ、今すぐ釣りに行きたくなるでしょう。
新連載 本流の[パワー・ドライ] Power Dry Flyfishing ビッグドライ、ビッグフィッシュ|ニジマスものがたり