ハイシーズンの中禅寺湖へ行ってきました。 Post:2016/6/32016/6/4Update:2016/6/4 大好評の第107号「芦ノ湖特集」のメイン記事を書いてくださった野津昌生さんと、中禅寺湖へ釣りに行ってきました。写真で紹介。 夜が明けてきたら、白根おろしのこの爆風。風で横揺れする車の中でとりあえず待機。たまたまアラスカのウッディ小林さんと携帯でメールをやり取りしていて、「いま中禅寺にいますが大爆風で途方に暮れています。」とグチったところ、「それこそアラスカン・フィレナイフ(108号掲載のウッディさんの連載タイトル)の原稿の状況そのままです。雨にも負けず、風にも負けず、頑張って下さい。」と返してくださった。やはりアラスカの男は違う。 何回も言いますがわたしは釣りにかけては無類の晴れ男です。あれだけ風が荒れ狂っていたのに、朝8時には無風&快晴&べた凪になった。わたしの釣りパワーはあらゆる気象条件をひれ伏せさせる。畏れよ。 野津さんの後ろ姿。野津さんが書いてくださった107号の芦ノ湖特集は本当にすごかった。今回の釣りでも、野津さんの経験と知識と観察眼の鋭さと深さを、あらためて思い知らされた。107号の芦ノ湖特集は歴史に残る。 注意! 今年の中禅寺湖では釣り人がクマとたびたび遭遇しています。とくに山側では、釣り人が湖岸に置いていたザックをクマが持ち去ったり、同じくザックの中身を漁られて菓子パンを食べられた、アクエリアスをぐびぐび飲まれたなどの、重大事案が発生しています。本誌連載「クマと遭ったらどうなるか」(山﨑晃司氏)でも触れていたように、事故を防ぐにはクマと遭わないように人間が努力するほかありません。人間をおそれず、人間の食べ物の味を知ったクマがすぐそばにいます。たいへん危険です。事故が起きてからでは遅いのです。クマと遭わない方策を万全にすること。食物を入れたザックを絶対に湖岸へ置きっぱなしにしないこと。重くても背中に背負ったまま釣りましょう。唐辛子スプレーがあるから大丈夫、では全然ないことは山﨑さんが「クマと遭ったらどうなるか」で身体をはって検証済みです。 加藤毛ばり店の加藤力さんが釣った! 中禅寺湖は20年ぶりだという加藤さん。野津さんの的確なアドバイスを素直に受け入れ、加藤さん自身の工夫を加え、悪条件のなか信念と根性と技術で見事に釣った一匹。本当にすばらしい。 根性も技術もないが、わたしには中途半端な釣り運があるようです。釣り方も水温もポイントも見当違いなのに、きれいなホンマスを釣りました。この季節、すご腕のみなさんは各種のフローティング・ワカサギ系のフライを色々と工夫して使っているようです。すご腕さんたちと同じことをしても敵わないので、わたしはヘアウイングのストリーマーを結びました。グレー色にしゃしゃっと染めたシルバーフォックスのウイングにシマザキ・リーダーワックスをべた塗りしてワカサギ風にきゅっと細く絞り、ボイルのあった水面をふらふらと漂わせてみました。そう、じつはこれ一昨日にすそのででかいニジマスを釣ったのと同じ〈エサフライ〉(中馬達雄さん開発)です。 同じフライでウグイも釣りました。さすが〈エサフライ〉。 湖岸から3メートルくらいバックして、崖の上で10分ほど待っていたら、岸際30センチでライズ。そうっと竿先だけ動かしてCDC系統をキャストして釣った小ブラさん。『フライの雑誌』次号第109号のCDC特集が、がぜん楽しみになってきましたよ。この日の中禅寺湖は全体的によくなかったようです。あまりにも適当にその場しのぎでやっているので、多くの方の参考にはならないわたしの釣りでした。魚の型を見られただけでも万々歳です。楽しかった! 特集◎1 再発見・芦ノ湖の鱒釣りブラウントラウト、サクラマス、ニジマス、イワナ…箱根・芦ノ湖の今と可能性を考える●箱根山塊の雄大な景観の中でフライフィッシングを楽しめる神奈川県の芦ノ湖は、国内では貴重なマスの釣れる自然湖だ。芦ノ湖を愛して関わってきた多くの人々の想いを縦軸に、魚たちの暮らしを横軸に、’80年代以降現在までの芦ノ湖の姿を振りかえり、今後の望ましいありようを考えます。特集2◎シマザキフライズ × I.F.F.F. in 桐生 tyer 島崎憲司郎※第107号は大ボリューム144ページ 長らく品切れでご迷惑をおかけしていました。部数わずかですがご用意できるようになりました。Amazonはこちら。