さあ、長いことまぼろしのマテリアルと呼ばれていた、本物の鴨の油腺の毛入手獲得の試みをめぐってくりひろげられる、笑いと涙に満ちた物語の始まりです。
(『フライの雑誌』第16号100頁・1991)
次号の『フライの雑誌』は〝カモのお尻の毛〟で60ページ超の大特集です。日曜日に国政選挙あるみたいですが与野党どちらかが勝っても、ずっと〝カモのお尻の毛〟で遊んでいられる世の中にしてください。
すごく釣れる毛バリの材料なのに入手が激困難となれば余計に欲しくなるのは当然の心理で、1980年代末のフライフィッシャーのCDCへの萌えたぎるような憧憬の想いを、最初っから身近にCDCがある今世紀の釣り人へ伝承することもまた必要かと思いました。
といって、ノスタルジアだけじゃ話にならないので、海外書籍にもネット上にも出たことのないCDCの新情報や、実績CDCフライパターンをどっさり、歴史的背景の正確な解説と、暮しの手帖的な消費者目線のストレート記事、そして〈シマザキフライ with CDC 2016〉を入れたら、60頁を超えたでござる。