『外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD』
フレッド・ピアス (著), 藤井留美 (翻訳)
岸由二さんの書評
「外来種はなんであれ排除せよ、より古くから固有と認定される在来種こそ保全されるべき」という常識的な自然保護論は、現代生態学の領域ではすでに四方から批判され、吟味されるべき、過去の命題となっているのである。
草思社さんからの紹介
内容紹介
よそ者、嫌われ者の生き物たちが失われた生態系を元気にしている! ? 生態系を破壊すると言われる外来種だが、実際には、環境になじめず死滅するケースが多い。定着したものも、むしろ、受粉や種子の伝播を手助けしたり、イタドリやホテイアオイなど、人間が破壊した生態系を再生した例もある。著者は、孤軍奮闘する外来種の“活躍” 例を、世界中から集めた。「手つかずの自然」が失われている昨今、自然の摂理のもとで外来種が果たす役割を「新しい野生(ニュー・ワイルド)」としてあえて評価する。外来種のイメージを根底から覆す、著名科学ジャーナリストによる知的興奮にみちたサイエンス・ノンフィクション。
R・ドーキンス『利己的な遺伝子』共訳者で進化生態学者の岸由二氏による解説付き。
次号109号『フライの雑誌』欄掲載
発言!「最近の[外来生物行政]にもの申す」
ダムで国交省と、原発で経産省とマジで喧嘩する保全生態学者が出てきたら、圧倒的に応援する。一般市民からの広範な支援の輪も広がるはず。いでよ。
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「NEW WILD」と聞くと、「NEW WILD ORDER」のほうを即座に連想してしまうレベルの、そこらへんの釣り好きのド素人として、上記の本をさっそく注文してみました。