11フィートで4/5番指定の全身べにょんべにょんの激重グラスロッドで小バス

個人的にあれは体罰ではなくてただの暴力。なおかつ体罰と名のつく行為はすべて暴力。アメリカや北朝鮮や日本のミサイルと同じ。

体罰が愛の鞭だとかいうなら、相手から反撃されるところまで込みだ。

ビンタされた厨坊は、あそこで間髪入れず、グーでヒノテル殴り返して老人昏倒、スティック奪還、再びソロを続ければよかった。両軍のセコンドが飛び出してきて市民会館は大乱闘だ。

正直いうと、ヒノテルに往復ビンタされた厨坊が、わたしにはちょっとうらやましい。猪木さんに闘魂注入ビンタされてみたい(弱めでお願いします)のと同じ文脈だ。

この厨坊は歳くってから、

「おれ、厨坊のときにステージでヒノテルに髪つかまれて、往復ビンタされたの。スティック投げられたから、両手でドラム叩いてやったんだ。そしたら地上波もネットも大炎上よ。…あ、ヒノテル、知ってるよね?」

と、若いお姉さんに深夜の酒場でしつこく語って、あからさまに嫌がられるオヤジになるんだろうか。それともブルー・ジャイアントの大みたいに、突っ走りすぎて最初は総スカン食うけれど、後で認められて世界で活躍する伝説の名ドラマーになるんだろうか。

でっけぇ魚をごっついしかけで釣ってそのスリルをあじわうのがビッグゲームなら、ちっこい魚をほそいしかけで釣るってのもビッグゲームにまさるともおとらねぇビッグゲームといえるべ。(三平一平)

誰も指摘してくれませんが、第112号特集◎オイカワとカワムツのフライフィッシング2の副題「オイカワとカワムツのフライフィッシングは フライフィッシングの魅力いっぱいの 身近なビッグゲーム」は、もちろん釣りキチ三平の「小さなビッグゲーム」リスペクトです。ジャックとタナゴ釣りの「小さなビッグゲーム」の巻だなや!

たいへん大げさな道具立てで、たいへんかわいい小バスとかギルとかを釣った。ここの釣り場とこの釣りに、このような大げさな道具はあきらかに必要がない。

おまけに昨日は風が終日つよく吹いていて、11フィートで4/5番指定の、全身べにょんべにょんの激重グラスロッドに、6番相当のスペイラインの組み合わせはたいへん使いづらかった。

そこをふんばって、きっちりお魚を釣って鼻をふくらませるのが、マニヤの本領発揮というものである。

支えているだけでズッシリくる
来ました来ました。フライはTMC200Rの10番に巻いたエビ。これが釣れる。
スペイで20ヤード必死にぶん投げてギル。超たのしい。
じつはこの竿ではスペイの練習はしていたが、魚を釣ったのは初めて。投げ続けているうちにだんだん扱いに慣れてきて、夕方前にはべにょんべにょんが身体の一部のようになっていた。そんなことはない。フライフィッシングはこだわりどころが多くて楽しいですね。
釣りをしてると時間は超特急ですぎてゆく。人生を退屈してるひまがない。
フライの雑誌-第112号 フライの雑誌大特集オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
身近なビッグゲーム 中村善一×島崎憲司郎 異分野対談 
画家の視線とシマザキワールド 後篇
○ニジマスものがたり 最終回 ─研究者として、釣り人として 加藤憲司
○連載陣も絶好調
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『フライの雑誌』第112号
本体1,700円+税〈2017年7月31日発行〉
ISBN 978-4-939003-71-4 AMAZON
葛西善蔵と釣りがしたい|たこはたこつぼが好きですが、じゆうに泳げるひろい海にもあこがれます。(本文より) 堀内正徳=著(『フライの雑誌』編集人)