2番ラインが気持ちよく乗ってくれるバンブーロッドとは

オイカワ/カワムツを釣って楽しいフライロッドの方向性にはいろいろある。個人的にはラインは2番がよろしいんじゃないかと考えている(112号の特集で理由を語っています)。

2番ラインが気持ちよく乗ってくれるフライロッドは、じつはなかなかない。さいきんになって、グラスや繊細さを意識したグラファイトロッドが、いくつか出てきてはいる(112号の記事で検証しました)。

2番ラインを自由自在に操ることができて釣りも楽しい、完成度の高いバンブーロッドとなると、今までわたしの手にした範囲では、中村羽舟さん作の真竹竿が断トツだった(112号の表紙の竿です)。

そんなことを言っていたら、ふるい知り合いでバンブーロッドビルダーの永谷拓明さんが、これはどうかと言って8月にロッドを持ってきてくださった

2番だとスカスカした感じがある。ティップの繊細さがもっとほしい。短いほうが釣りが楽しい。バットは、グリップは、、。週に最低3回は川に立っている釣り師としての、フライロッドへの想い入れを、あれこれ勝手に言わせていただいた。

それがビルダー魂を刺激したのかどうか、それならちょっと待っててねということで、永谷さんが〈2番ぴったり〉のモデル作りにとりかかってから約一ヶ月。

できたばかりの新しいロッドで、いっしょに釣りをさせていただいた。

真竹・5フィート11インチ・2番ラインぴったりのクアッド(四角)。

とりいそぎ写真で紹介します。

クアッドが美しい
四角竹竿は、他人とはちがう道具を持っている感がある
永谷さん。男は釣り竿を持って野外に立つとなんかかっこよく見えるものである
前回のモデルとは全然違っていた。まさに2番ぴったり。ただし羽舟竿のアプローチとは逆方向から攻めている。そこらへんは永谷さんの意地もあったらしい。バンブーロッドはやはり面白い! 今回もまた個人的な感想とか要望を色々と言わせてもらった。竿に反映させるかは別にして、ふむふむと聞いてくれる永谷さんであった
これくらいのサイズならギュンギュン曲がる。キャスティングでも釣り味でもクアッド効果が伝わってくる。ような気がする。オイカワを釣って楽しいフライロッドについては、この永谷ロッドもふくめて、次の第113号でさらに熱く語りたいと思っています
第96号 ただ一本の竹竿(バンブーロッド)3 四角と五角の可能性 バンブーロッドは六角だけじゃない|人気号
フライの雑誌-第112号 フライの雑誌大特集オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
身近なビッグゲーム 中村善一×島崎憲司郎 異分野対談 
画家の視線とシマザキワールド 後篇
○ニジマスものがたり 最終回 ─研究者として、釣り人として 加藤憲司
○連載陣も絶好調
・・・
『フライの雑誌』第112号
本体1,700円+税〈2017年7月31日発行〉
ISBN 978-4-939003-71-4 AMAZON
【発行なる!】バンブーロッド教書[The Cracker Barrel] 竹の国の釣り人たちへ。
【発行なる】バンブーロッド教書[The Cracker Barrel] 竹の国の釣り人たちへ。|サンテ・L・ジュリアーニ/マーク・ウェント/ケン・スミス/ウィリアム〝ストリーマー〟エイブラムス/キャシー・スコット/ジョー・ビーラート/永野竜樹/山城良介/川本 勉/三浦洋一/平野貴士/池田和成/北岡勝博/島崎憲司郎  装丁画:北岡勝博
永野竜樹 =訳 フライの雑誌社 =編