ムーン・ベアとサクラマス

単行本新刊『ムーン・ベアも月を見ている』への読者カードは、第115号につづき、またしても水口憲哉先生でした。びっくり。

この季節、各地の川からサクラマス釣りの情報が入り始めています。記事を読むと、サクラマスとヤマメの関係について、ひじょうに微妙な点がさらりと書いてあったりして、もやもやします。

サクラマスといえば、水口先生が〈今までに書いた本の中でもっとも気持ちの入った一冊です。〉と語る渾身の作、『桜鱒の棲む川』。

コラムの2、〈ヤマメとサクラマスを分ける鍵、スモルト化〉にはこんな記述があります。

スモルト(銀毛)となって降海するのがサクラマスで、銀毛化せずに河川に残留しているのがヤマメである。この分け方と呼び分けで問題はない。

ただ、二つややこしいことがある。

まず、銀毛化するまでは形態、行動、生理においてサクラマスとヤマメの区別がつかない。

また、河川に残留したヤマメの中にサクラマスと考えられる雄が混ざっている。サクラマスの雌は大部分が降海する。北海道の雄は大部分が銀毛化して降海するが、南へ行くに従ってその割合は大きく減少する。

サクラマスにおける生物としての最大の謎は、残留型(地着き)と降海型(渡り)が進化及び一生の間に、どのように成立または分化したかということだ。

ゲームフィッシュとして人気の高いサクラマス。サクラマスは、故郷の川と海とを行ったり来たりすることで命をつなぎます。サケ科魚類のなかで、いまだもっとも多くの謎が残された魚と呼ばれています。

『桜鱒の棲む川』で少しサクラマスに近づけます。

水口先生がハガキ職人に。ほんとにありがたいです。

釣りたいですねえ、サクラマス。生態を勉強すれば釣れる確率高まるかも。『桜鱒の棲む川 ─サクラマスよ、故郷の川をのぼれ!

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第116号からの【直送便】はこちらからお申し込みください 2019年2月14日発行

[フライの雑誌-直送便] 『フライの雑誌』の新しい号が出るごとにお手元へ直送します。差し込みの読者ハガキ(料金受け取り人払い)、お電話(042-843-0667)、ファクス(042-843-0668)、インターネットで受け付けます。第116号は2月14日発行
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ムーン・ベアも月を見ている クマを知る、クマから学ぶ 現代クマ学最前線 山﨑晃司著

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フライの雑誌 第115号 水面(トップ)を狙え! 水生昆虫アルバム〈BFコード〉再考 | ゼロからわかる 漁協ってなんだろう 表紙写真 岩谷一
フライの雑誌-第114号特集1◎ブラックバス&ブルーギルのフライフィッシング 特集2◎[Shimazaki Flies]シマザキフライズへの道1 島崎憲司郎の大仕事 籠城五年
フライの雑誌 113(2017-18冬春号): ワイド特集◎釣り人エッセイ〈次の一手〉|天国の羽舟さんに|島崎憲司郎
○〈SHIMAZAKI FLIES〉シマザキフライズ・プロジェクトの現在AMAZON
フライの雑誌-第112号 オイカワ/カワムツのフライフィッシング(2)
フライの雑誌-第111号 よく釣れる隣人のシマザキフライズ Shimazaki Flies
フライの雑誌社の単行本新刊「海フライの本3 海のフライフィッシング教書」
島崎憲司郎 著・写真・イラスト「新装版 水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW」
〈フライフィッシングの会〉さんはフライフィッシングをこれから始める新しいメンバーに『水生昆虫アルバム』を紹介しているという。上州屋八王子店さんが主催している初心者向け月一開催の高橋章さんフライタイイング教室でも「水生昆虫アルバム」を常時かたわらにおいて、タイイングを進めているとのこと。初版から21年たってもこうして読み継がれている。版元冥利に尽きるとはこのこと。 島崎憲司郎 著・写真・イラスト 水生昆虫と魚とフライフィッシングの本質的な関係を独特の筆致とまったく新しい視点で展開する衝撃の一冊。釣りと魚と自然にまつわる新しい古典。「新装版 水生昆虫アルバム A FLY FISHER’S VIEW」
『葛西善蔵と釣りがしたい』(堀内正徳)
『葛西善蔵と釣りがしたい』