わし的に稚内に行きたい具体的な理由は昔からずっとあるのではある。
カブラー斉藤氏が次号119号で新境地をひらいた。
やりおった。みんなに読んでほしい。
ところで15年前にやるって約束した単行本どうした、おい。
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カブラーさんとは、もとはといえば、遠い昔に北海道で編集長の中沢さんと一緒にたまたま会ったのが、最初だった。斉藤さんはあんな感じのくせして、創刊当時からの「フライの雑誌」の読者だった。中沢さんは喜んじゃった。
東京へ帰ってから、中沢さんが「斉藤さんになんか書いてもらってみてよ。」と言った。だからわたしは電話をして、「斉藤さんなんか書いてみてよ、って中沢さんが言ってるんですけど。」と原稿を頼んだ。
「んん、ああ、」と言われた気がする。
連載第一回の原稿を読んだ中沢さんが「いいね。」と言った。二、三回めには、「斉藤さんは拾いものだったね。」と言った。それで連載がずっと続く羽目になった。
約束は守らないのがあたりまえの斉藤さんだ。本人的には守りたくなくて守らないのではないのだという。そういう人っている。理解はできるけどつきあうのはたいへんだ。
中沢さんが亡くなったときは斉藤さんにも案内した。すると東池袋の外れにあるじゅぶじゅぶな自分の巣を出て、お葬式に来てくれた。ものすごく遅刻した。神妙な顔をしていた。
とても暑い日だった。斉藤さんは季節外れの厚手のウールのジャケットを着てきた。両方の袖がボロボロにほつれていた。それいつ買ったのかと聞きたくなるくらいだった。上はジャケットなのに、下はジーンズとスニーカーだった。
式がぜんぶ終わった後、斉藤さんを交えた釣り仲間たちと、葬儀場の二階で冷たい麦茶を飲んだ。



フライの雑誌-第44号(1998)。連載第一回は「カブ斉藤の道具大好き 1 スーパーカブ釣り旅行のための、快適アイテム」というタイトルだった。カブ斉藤ってなんかかわいいと思って騙された。


シマザキデザイン・インセクトラウトスタジオのアシスタント山田二郎さんによる〈シマザキ・ガガンボ〉最新版のタイイング。ストレッチボディとマシュマロファイバー、CDCで構成されている。シンプルでユニーク、使い勝手は最高。次号で紹介。
2019.12. 26.桐生にて

フライの雑誌社が初めて出展します。
第31回 つるや釣具店 ハンドクラフト展
2020年 2月21日(金)、22日(土)、23日(日)

『フライの雑誌』の新しい号が出るごとにお手元へ直送します。差し込みの読者ハガキ(料金受け取り人払い)、お電話(042-843-0667)、ファクス(042-843-0668)、インターネットで受け付けます。

フライの雑誌-第118号|フライの雑誌 118(2019秋冬号): 特集◎シマザキ・マシュマロ・スタイル とにかく釣れるシンプルフライ|使いやすく、よく釣れることで人気を集めているフライデザイン〈マシュマロ・スタイル〉。実績ある全国のマシュマロフライが大集合。フライパターンと釣り方、タイイングを徹底解説。新作シマザキフライも初公開。永久保存版。|島崎憲司郎|備前 貢|水口憲哉|中馬達雄|牧 浩之|荻原魚雷|樋口明雄


「ムーン・ベアも月を見ている クマを知る、クマから学ぶ 現代クマ学最前線」 ※ムーン・ベアとはツキノワグマのことです。


フライの雑誌 117(2019夏号)|特集◎リリース釣り場 最新事情と新しい風|全国 自然河川のリリース釣り場 フォトカタログ 全国リリース釣り場の実態と本音 釣った魚の放し方 冬でも釣れる渓流釣り場 | 島崎憲司郎さんのハヤ釣りin桐生川






