海岸、川、沼、湖について、だれかが「感染拡大防止のため閉鎖します。」と宣言することの有効性について考えてみたが、公有水面への立ち入りを禁止する法的根拠はない。
ただしアクセスを閉鎖すれば物理的に利用できない。あとはそう、ニッポンの宝、相互監視と空気感が働くのだろう。
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大阪府知事は意に従わないパチンコ店の名前をマスコミに公表した。彼はそれで何を求めているのだろう。群がって唯々諾々と報道するマスコミは何に乗っかりたいんだろう。
徳島県は県境の高速道路のインターチェンジで、徳島県外のナンバーを双眼鏡でチェックし始めた。するとさっそく、何者かによる徳島県外ナンバーの車への嫌がらせが発生したという。ギザ十とか小学生か。
岡山県知事は、同じく高速のパーキングエリアで来県者らへの検温を実施し、「岡山に来たことを後悔するようになればいい」と発言した。あまりにも語彙が貧弱だった。すかさず八つ墓村のイメージ画像をかぶせたネット民の仕事は見事だった。
山梨県知事は、富士山の麓の市町村長らと結託して、連休中は富士山麓へ観光に来ないでくれと声明を出した。断腸の思いと口にしつつ、態度がすげえいやな感じだった。観光立県なのにホスピタリティがない。同じことを言うのでも、心の温性はおのずからにじみでるものだ。金勘定しかない本性が出た。
広島県知事と奈良県知事は、特別定額給付金10万円の使い道について、こうしたらいいんじゃないと、他人の財布の中身へ堂々と手を突っ込んでくる。
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このところ、地方豪族のおさどものはしゃぎっぷりが目に余る。でも東京がちゃんとしてるかというと、すみません、一番ひどいのは東京だ。
だって小池百合子東京都知事は言うまでもなく、東京オリンピックと自分の選挙のために、疫病の初期流行を隠蔽して、結果的に被害を全国へ広めた張本人だ。そのくせ、いまは完全に上から目線で、「家にいろ。」と命令してくる。たったひと月前、オリンピックの延期はありえないと突っ張っていたくせに。
東京でも地方でも、村おさどものやることなすことに違和感を覚えるのは、非科学的で、表層的で、たこつぼ的で、場当たり式で、高圧的で、付け焼き刃感が満載だからだろう。
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いつの時代でも統治と分断はつきものだ。
釣りへ行きたい場所がたくさんあるのに、がまんしてるのに、「東京の住民は地方へ来るな。」とか言われると、「おう、じゃあ、東京発のリソースは一切利用するなよ。地方交付税だってなあ、、、」、なんて言い返したくなる。
でもね。
豪族のおさどもの挑発に乗って、けっきょく損をするのは村びとだ。
お互いさまじゃないですか。極端なこと言わないで仲良くしよう。
自分の行動は自分で決めよう。
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