欧州釣具取引共同機構(European Fishing Tackle Trade Association:EFTTA)の4月7日付ニューズレターでは、欧州各国における新型コロナウィルスによる釣りへの影響を紹介しています。「釣具界」紙さんの4月25日号でも記事化されています。
以下、超訳です。
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国によって釣りへの規制は異なる。あなたの居住する国で釣りが禁止されていない限り、あなたはアウトドアでのレクリエーションを楽しむことができる。ただし世界保健機関(WHO)からの推奨事項には誰もが従うべきだ。つまり、他の人からは少なくとも1メートルの距離を保つこと。頻繁に手を洗い、顔には触らないこと。もし気分が悪いときは外へは出かけず、家の中にいることだ。(EFTTA)
英国
釣り人団体のアングリング・トラストは、3月23日に発表された政府の規制により、当面釣りを自粛することを推奨している。イタリア
レクリエーションの釣りは完全に禁止されている。フランス
釣りは完全に禁止されている。オランダ
釣り大会は禁止されているが、個人は自由に釣りへ行ける。ただし、一人で行くこと。できるだけ人との接触がないように往復すること。必ず1.5メートルの対人距離を確保すること。スロベニア
釣りは居住地の市町村内でのみ許可されている。デンマーク
必ず2メートルの対人距離を確保する。頻繁に手を洗うこと。釣りのための遠出はしないこと。食料、道具を用意していくこと。できるだけ一人か、家族だけで釣りをすること。車の相乗りはしない。ハイリスクの人とは釣りをしない。全てのイベントは禁止されている。フィンランド
個人は自由に釣りへ行ける。ただし、健康であること。一人で行くこと。近場で釣ること。遠征はしない。一人か家族で出かけ、2メートルの間隔を空けること。スウェーデン
健康である限り、内陸部でも沿岸部でも釣り旅行を含めたアウトドアの利用に障害はない。近場での釣りを推奨する。公衆衛生局の要請に従うこと。ノルウェー
アウトドア活動は健康にとってプラスだ。釣り旅行の計画に際してはウィルス拡大を防ぐ細心の注意を払うこと。ドイツ
基本的に個人の釣りは禁止されていない。連邦政府や州政府、保健当局の勧告に従うことを推奨する。アイルランド
個人の釣りには現在のところ制限はない。地元で釣ること。混雑を避けること。他の人から2メートル離れること。政府の最新勧告を遵守すること。
対して、日本ではどうでしょうか。
日本
先週、日本釣振興会さんから、「釣り人の皆さまへ」と題したメッセージが発信されました。
政府からは、釣りのような屋外におけるレジャー・レクリエーションについても、3つの密を避けることなどについて、協力要請がなされているところです。
とあります。
「政府から」「釣り」「協力要請」と書いてあるのでびっくりしました。さっそく関係各方面へ確認しました。いまのところ、新型コロナウィルス関連で、「釣り」を具体的に指名した、官邸、厚労省からの協力要請の文書はありません。上の一文は不正確です。過剰な自粛反応、もしくは勇み足と言えます。
ですが、
とにもかくにも、釣り人は自分の行動は自分で考えましょう。上記の欧州各国、アメリカ合衆国での事例を参照に行動するのが妥当だと思います。少なくとも、釣り場で団子になるのはやめようぜってこと。リスクが上がるし、突っつかれて結果的に自分の首が絞まります。あたりまえ。
そもそも釣りは密集してするものではありません。
だって釣れなくなるでしょ。
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