おばあちゃんの手

ママの手は魔法の手という歌があったが、自分の手はおばあちゃんの手である。

子どもの頃から、手のひらの小ささで同級生に負けたことがない。

女の子とはあまり比べたことはない。手のひらの大きさを比べるためには、それなりに親密な間柄になる必要がある。(とわたしは考えるたちである)

比べた中では、相手の女の子の手よりも、ことごとくわたしの手のほうが小さかった。

「手小さいね。」と女の子に言われると、わたしの返答は決まっていて、「おばあちゃんの手みたいでしょ。」と言うのだった。「小さくて、むくむくしてるんだよ」。

そこから先、おばあちゃんの手ネタを使って、手のひらを並べる以上の関係に進展したことはない。失敗だったようだ。

今日はひとりでオイカワのフライフィッシング。フックサイズは28番が基本。水面フラットなのでハリスは0.3号使用。

指が短くてコードを押さえられないんだよ、とギタリストの友人に言うと、きまって「なに言ってんだ、練習が足りないんだよ。」と言う。でもほらこれ、と見せると、「お、おう。これは。」とおし黙るのである。

小柄な殿間一人はピアノの難曲を弾くために両手のひらの水かきをメスで開いたのだった。だからフォークボールを投げられる。ちびっこのわたしは殿間を目指していた。里中くんにはなれないから、とわかっていたあたりは、我ながら先見の明がある。

ちなみに、ドカベンはキャラの宝庫ではあるが、明訓高校のメンバーであっても五人衆以外のレギュラーの描き方はちょっとひどい。へのへのもへじ級である。野球は9人必要なのがめんどくさかったんだろう。そこいくと今を時めく鬼滅の刃の柱も9人だ。鬼滅は死に際のエピソード発動でキャラを盛るのが定番だ(ワンパターンだし、ちょっとくどい)。野球漫画ではそうはいかない。

フライは28番。今シーズンの地元の川のオイカワたちは徹頭徹尾、小さいフライを要求してきた。

このポイントではいいサイズのオイカワが来た。

ランディングネットは絶対に必要。ネットがなければとれなかった。(うそ。0.3号でぶら下げた。)

完全無風、スリック、流れほとんどなしの三重苦。「なめてかかるとボウズ喰らうやつだよね!」井上さんが言っていた。

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