後楽園で観戦したフジタ”Jr”ハヤト選手の復帰戦を、週刊プロレスの誌面で読み直した。会場で目撃した試合を、後日雑誌の記事で再び味わい、手元に保管しておくのはプロレス観戦の醍醐味だ。
それで感じたのは、週刊プロレスの記事と写真と割付は、現代最先端の高度なプロフェッショナリズムを体現していること。そしてそれを味わうには、やっぱり大判の紙だよな、ってことだ。タブレットじゃあの迫力は得られない。
「おじさんふるッ」と誹られるのは承知で言うと、紙に印刷した本と、デジタルデバイスとでの読書体験の質は違うと思う。LPとCDは違うんだよ以上に。
学生の頃、樹村みのりさんのこの本がほしくてほしくて、古本屋さんを何軒も巡ってようやくゲトした。いまはAmazonで読み放題なんですって。
大島弓子さんや萩尾望都さんの初期作品だって、デジタルで初めて読んだのなら、俺の胸にこんなに深く刺さったままだったろうかと思ってしまう。
あの頃買い集めた単行本は、ぜんぶ物置にしまったままだ。
でも〝持ってる〟感はハンパない。
表紙素晴らしい。
「一緒に釣り場へ出かければ、相手の釣りの力量はもちろん、釣り師としての素性、人間性まで分かる。たった五分の釣りで分かる。情報が光の速度で釣り糸を伝わってくる。」
↑ こういう余計なことを書いてから、初めて釣りをご一緒する相手に警戒されるようになったかもしれない。この場合、別にデジタルでも紙でもどっちでも変わんないみたい。
わたしはシーラカンスになりたい。
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