裁判官がえらそうな態度で正面に座っている。私はお白州に敷いたムシロの上に正座させられている。私はなぜか弁護士も兼任しているので、自分の悪行をいっしょうけんめい弁護しているんだけど、我ながらお前それウソに決まってるジャンと突っ込みたくなるような穴だらけの弁論である。
そんな悪夢に悩まされて寝汗じっとりで重苦しく目覚めたのは、『創』の最新号でくまぇりの獄中手記を読んだせいか、『フライの雑誌』次号の進行がいつもながらひどいことになっているせいか、はたまた昨夜からNHKで『サラリーマンNEO』が復活して、まさかあれを面白いと感じる人は世の中にはいないだろうと間違って検索してみたら「サラリーマンNEO、面白いですよねー!!」「気分いいから僕、受信料2倍払っちゃうよ」とか言ってる人がいて、ガツンと大きなショックを受けたせいか。
カブラー斉藤氏のweb企画連載「そいつは納得できん」最新第40話におけるNHK批評の「特にバラエティ関連はひどい。ひどすぎる!」にはうなずける部分がある。私が思うに、NHKは「おかあさんといっしょ」のはいだしょうこお姉さんの笑顔だけを24時間放送してくれれば国民は喜んで受信料を払うだろう。支払いを義務化する必要はない。
じつはこの最新話を送って来るまで、カブラー斉藤氏はひと月ほど消息不明だった。本人に理由を問いただすと、小社から発行予定の単行本の書き下ろし分が納得できなくて前に進まないから途方に暮れちゃった、とのこと。自分が書くものの内容に対する責任感は彼のいいところだが、締め切りへの責任感はどこへいってしまったのか。編集担当としては「ひどい。ひどすぎる!」と訴えたい。夢見が悪いのは続きそうである。