『フライの雑誌』次号のコンセプト

『フライの雑誌』次号第79号は11月20日の発行予定でしたが、発行遅れがほぼ確定しかけています。遅れるのはじつに4年ぶり。長い読者の方にはおなじみの『フライの雑誌』発行遅れです(むかしはまともに出る方が驚かれた)。
定期刊行物が日程通りに出ないという事態は、出版界的には本来はあってはいけないことです。半分意地になってこの4年間守り通してきた定期発行ですが、今回それが破られるのは、正直言うと新刊「海フライの本2」のおかげです。「海フライの本2」と刺し違えるならまあいいか(よくないよ)とも思います。
振り返れば、頼んでもいないのに21世紀になり、わけの分からないテクノロジーが進化し、私たちの毎日は年々せわしなくなっている世の中なので、一誌くらい、ブナの森でよちよち歩くありんこみたいな雑誌があっても、神様は許してくれないでしょうか。魚や虫や川は何万年も前からおんなじです。人間なんてちっちゃいちっちゃい。(開き直り)
というわけで『フライの雑誌』次号第79号のコンセプトは「先祖帰り」です。10年20年たっても古びずに読んでもらえる雑誌になりたいと思います。