妙な韻を踏まないでください

私は最近流行りの、集団でハモリもせずに歌を歌う若者のグループが苦手だ。
昨夜はそういう「湘南乃風」みたいな、そろいのオレンジ色のつなぎを着てサングラスかけてひげを生やした連中が、全員頭の横でタオルを振り回しながら、なぜか歌舞伎町の大ガードの脇をサビの浮いた巨大な船に乗って、猛スピードで突き進んでいる夢を見た。
街宣車みたいな大音量の伴奏にのせて皆さん大声で歌っていて、歌詞はこう。(作詞:仙川二郎)

おれたちのゆめ おれたちのふね Go Go Go Go  みんなのちからで このかぜにのって

で、作詞者の私は無理やりにその船に乗せられている。

おれたちのまち おれたちは友達(ダチ) Go Go Go Go  Sunny Uprising かがやくみらいじん

「みらいじん」とは「未来人」のことらしく、自分の夢で作っておいてなんだが本当に恥ずかしい。私はもちろん本心はものすごくいやなんだけど、もはや降りるに降りられず、一緒になってタオルをぶんぶんと振り回しながら、このとんでもない自分の詞を喉も裂けよとばかりにがなっている。
全身汗びっしょりで目が覚めた。昔、ギターを抱いた私がポールとジョンに挟まれた状態で「Let it be」を学園祭で歌うという最悪な夢を見たが、それに勝るとも劣らないきつさだ。