フライフィッシングのフの字も知らずとも

私どもの『フライの雑誌』は、その名の通りフライフィッシングの専門誌であるにもかかわらず、釣り以外のジャンル、テーマを扱うことがわりあい多い。釣りをやらない人が読んでも面白いように、編集しているつもりだ(全部の記事が、とは言わないが)。
昨日は、とある一般紙の記者さんの訪問取材を受けた。フライフィッシングのフの字も知らないその記者さんは、『フライの雑誌』のページを繰りながら、「なんだか妙な雑誌ですよねえ。」と面白がってくれた。とくに第79号のカブラー斉藤氏の記事はバカ受けしていた。妙だと誉められてマゾヒスティックな編集部はひーひーとうれしかった。分かる人は分かってくれるんだなと思う。
マニアックな趣味の世界はとかくドグマに陥りやすい。自らずっぽりはまりつつ、そこをあえてバードビューすれば、かえってこれまで見えなかったものが見えてくるはず。というわけで、『フライの雑誌』次号の編集はそろそろ佳境に入ります。