これまで本誌の取材で会った一流の研究者は、ことごとくそれぞれの研究対象物に似ていた。
クモの研究者はクモに似ていた。ユスリカの研究者はユスリカに似ていた。本誌の人気連載陣の一人で、小社から単行本を出してくださるクマ博士の山﨑晃司さん(東京農業大学教授)は、クマに似ている。
第107号では東農大の山﨑さんの研究室を訪ねて、山﨑さんにインタビューをした。せっかくなので山﨑さんの全身写真をほぼ1ページ丸々を使って、必要以上に大きく掲載した。
そしてわたしはこう書いた。
なにごとかをひたすら追究する一流の研究者は、その相貌が対象物にだんだん似てくるものだ。山﨑さんの場合は、右ページの写真で一目瞭然のように、どう見ても〝くま〟である。優しいくま。あえてひらがなで〝くま〟と書きたい。
どう見ても〝くま〟な山﨑さんのお姿を、〈フライの雑誌〉第107号と『ムーン・ベアも月を見ている』でご確認ください。
この「研究者は研究対象物に似てくる」件、研究対象物が有機物なら、相手に似てくるのは納得できる。サルの研究者はサルっぽいし、藻類の研究者はやはりどことなく藻類っぽいものだ。
ただ、研究対象物が無機物であっても似てしまうのはおそろしい。
いちばん印象深いのは、以前テレビでみた「ネジ」の研究者だった。世界的にとても功績のある先生だったが、どう見ても人というよりネジであった。
これから各界の研究者を目にする際は、ぜひ「研究者は研究対象物に似てくる」法則を意識して観てみてほしい。むしろ似てくるくらい突っ込まないと、ということかと思います。
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ツキノワグマは秋のドングリ採食で翌年夏までのエネルギーを蓄える-農工大
上は、農工大大学院農学研究院自然環境保全学部門の小池伸介准教授、東農大地域環境科学部森林総合科学科教授で、『ムーン・ベアも月を見ている』著者の山﨑晃司さんらによる研究。
研究の過程については同書でも触れられています。
著者紹介
山﨑晃司 Koji Yamazaki
1961年東京都に生まれる。アマゾン川流域のオフロードバイクによる単独ツーリング&釣行、アフリカ・ザンビアでのライオン研究、今は無き東京都高尾自然科学博物館学芸員、茨城県自然博物館首席学芸員などを経て、東京農業大学地域環境科学部教授。博士(農学)。動物生態学・保全生態学。日本クマネットワーク元代表・現在は国際交流委員会委員長。国際自然保護連合のアジアクロクマ専門部会委員。著書に『ツキノワグマ すぐそこにいる野生動物』東京大学出版会 2017年、『人を襲うクマ 遭遇事例とその生態』(分担執筆)山と渓谷社 2017年ほか多数。ミートハンター、フライフィッシャー。

「ムーン・ベアも月を見ている クマを知る、クマから学ぶ 現代クマ学最前線」 ※ムーン・ベアとはツキノワグマのことです。

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