2/23(土)の水口憲哉氏(『淡水魚の放射能』著者)の講演は満席だった。来場者の半分が子育て世代。会場で『淡水魚の放射能』も買われていた。版元編集者としては完全に親気分。もらわれていってよかったね。
会場には共同通信の記者が来ていたらしく、47News、日経新聞、東京新聞が講演会を紹介した。同じ共同配信の記事でも、日経の見出しは「水産物の汚染調査 範囲をもっと広げて 都内で集会」。東京新聞の見出しは「ビキニ事件59年で講演 魚の汚染、調査広げて」。
共同の記者さんはどう感じたか知らないけど、昨日の講演のメインテーマは、〝汚染の調査をもっと広げてほしい〟ってことではなかった。むしろ主軸は、〝ビキニ事件を始め各種の有害物質汚染、福島原発事故まで、海と水産物の汚染は世界でどれだけ隠され、情報操作されてきたか〟にあった。
そして、汚染の発生源を断つことが何よりも重要なこと、ふつうの生活者が事実を知って語り続けるならば、いつか未来は望ましい方向へ変えられるはずだということも。
日経の〝都内で集会 〟という見出しは誘導的だ。政治集会じゃなくて、都立第五福竜丸展示館が企画した講演会です。東京新聞の記事も共同配信の完全コピペだから、どっちもどっち。(載せないよりましという見方もある)
権力者とその追随者のやり口には気をつけた方がいいですよ、自分の目と耳と頭で行動しましょうね、というところが、まさに昨日の講演会のキモだったとぼくは思う。