「それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い」─田老の海

防浪堤は壊れても ~たろうの海~

防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと
田老一小校歌の歌い出しです
たとえ津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
しかし、津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅させた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

「たろうの海」の「たろう」は、岩手県宮古市の田老のこと。ワカメ、アワビ、ウニ、サケ、コンブ、カニ、サクラマスなどなど、およそ本州の海で獲れるうまいものの一級品がぜんぶ獲れます。三陸の恵み豊かな海とともに生きてきた田老の町は、その海からやってきた大津波で筆舌に尽くせない被害を受けました。

地元の田老町漁業協同組合で働くお一人が、新しくブログを書き始めました。去年2012年夏の『フライの雑誌』へ味わい深い作品を寄稿してくださったフライフィッシャーマンです。

田老に生まれ育ち、学び、働きつづける方が口にする「それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い」という言葉は胸に刺さります。

いま田老では有名な真崎わかめの収穫が始まったところです。大人も子どもも総動員の港は活気であふれています。

そしてこれから、海も山も人も生きとし生けるものすべてが命を謳歌する、春本番がやってきます。

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