『バンブーロッド教書』へのご感想を紹介します その3

竹竿を作る側、竹竿を使う側の息吹が感じられる書となっています。
おやじのぼやき「バンブーロッド教書 フライの雑誌社 2013暮れ」より)

新刊『バンブーロッド教書』は、こういうジャンルの本にありがちな、蟻の耳の穴をのぞき込むような陥穽におちいらないことを、第一義に心がけて作りました。

だから、こんなふうなまっすぐなご感想はとてもウレシいのです。

年の暮れに私的な宣言をしておくと、フライフィッシングに限らず、クローズドなマニアさんの世界はとても苦手です。マニアさんの妬みとそねみが渦巻く狭隘なやりとりからは、距離をとりたいと思って、ずっとやってきました。

フライの雑誌社はマニアックな版元だとしばしば言われます。〝マニアック〟という形容は世の中の大勢からちょっとずれて毛色のかわった対象をくくるのには、便利なことばです。でも意識の上でも実際でも、フライの雑誌社はクローズドなマニアさんのための出版社ではありません。マーケットが小さいだけです。

こういう版元をやっていると、目つきの暗い、世の中を拗ねた本物のマニアさんが穴ぼこから手を出してきて、楽しく遊んでいるみんなの足をつかもうとすることが、時々あります。そんなときは、「もっと先に行こうぜ。」とみんなに声をかけるのが、フライの雑誌社を預かっているいまのわたしの仕事です。

『バンブーロッド教書』では、バンブーロッドの現在と未来は、のびのびと視界良好であることを、世界的な実証に基づいて、繰り返しのべています。ぜひお手にとってお読みください。おかげさまで、期待以上のご好評をいただいています。

フライフィッシングとバンブーロッドは、はるか三千里の水平線の先を見通している。そんな風につよく思う、2013年の年の暮れです。

2013年のフライの雑誌社の発送業務は本日で終了します。新年は4日から発送作業を再開します。

読者の皆さまのおかげで、今年も楽しい一年になりました。来年はきっともっといい一年になる予感がします。

(編集人 堀内正徳)

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