『フライの雑誌』第93号「編集後記」

●「がんばろう日本」だの「日本は強い国」だの、第二次世界大戦中かと思うような勇ましくもおためごかしな言葉のシャワーを浴びながら、あまりに大きな事態を前にしてなすすべがなかった。4月に入り、なかば無理やりに水辺へ立った。多くの釣り仲間と話をして、心とからだが少しずつ安定してきた。釣りに助けてもらった。
●いまの自分の仕事はなんだろう。それぞれがそれぞれの立場でするべきことをする他はない。例によって遅くはなったがそう思いきって編集したのが今号です。ご寄稿いただいた皆さま、今号を買って読んでくださっている皆さまに心から感謝します。小社のできる範囲で被災地への支援をつづけます。
●道路の地割れ、堤防や護岸の崩壊、路肩の崩落、落石、堤防決壊など、釣り場での危険はかつてないほどに増大している。くれぐれも気をつけてほしい。いまわしい原発事故に関しては、80頁からの記事にまとめた。この先も釣りをしつづけたい方は、かならず読んでほしい。
●釣り人は釣りをしないと生きてゆけない生きものなのです。(堀内)

『フライの雑誌』最新第93号:〈特集1◎東北へ行こう/特集2◎緊急インタビュー・水口憲哉〉