昨日は都内で撮影。渋谷から西へ向かうつもりがふつうに上野方面へ乗って出発進行。駅をいくつか過ぎてガーンと気づき、渋谷へ戻ろうと対面のホームに来た電車へ乗って一安心。ところがどっこいそれがまた違う路線でさらに渋谷から遠ざかってしまった。
読んでいたマンガ雑誌を鞄にしまい、やっと渋谷から西に向かう電車に乗りこんで、駅からは猛烈な早足で歩き、待ち合わせの場所に着いたのは、約束の5分前だった。取材相手さんには「さすが時間ぴったりだね。」と言ってもらえた。情報も自分も信じず、「乗り換えジョルダン」で調べた出発時間の1時間も前に仕事場を出ておいた私の勝利だ。自慢にならんけど。
むかし高円寺在住だったころ、丸ノ内線の中野坂上から東高円寺へ帰りたいのに、乗っても乗ってもなぜか中野新橋と中野坂上の間を行ったり来たりするばかりで全然家へ帰れず、あまりの情けなさに思わず目頭を押さえた。何年住んでも東京の地下鉄はよくわからん。先週はまた新しい路線が開通したという。
こんな私でもいったん山に入れば、めったに道に迷わない。どうだ、という感じ。数年前、北海道から初めて上京して来た友人といっしょに歌舞伎町をうろついたとき、ホテルへ帰れるかどうか心配になって尋ねたら、「大丈夫、角にマーキングしといたから。」と言われた。ポン引きの兄ちゃんと睨み合って一触即発の危機になるし、お前はクマか。
取材が終わって銀座へ行った。某ホテルの宣伝だとかで、ソニービルの壁面に吊ったベッド風のゴンドラにパジャマ姿の女の子が腰掛けて、にこやかに上から手を振っていた。高いところがだめな私は思わず目をそむけた。なんて悪趣味なんだ。女の子はロッククライマーだということだが、どうせ吊るすなら自分のところの社長を吊るしたほうが、よほどうまいPRになったろう。