私の数少ない出版関係の友人が電話をかけて来て、「すごくノドが渇く。おれビョウキかも。」と言ってきた。この友人は甘い缶コーヒーを水のようにガブガブと飲む。スナック菓子を夜中に一人で何袋も開ける。そのほかにも身体にわるいことばかりを好んでやる。
同年代の彼には、そんな生活をしているとぜったいやばいよ、と以前から言ってある。いま缶コーヒーどれくらい飲んでるのと聞いてみたら、「いやあ、減らしたんだぁ。3本にしてるぅ。」と言われた。
あなたねえ、<してるぅ。>じゃないでしょ。あの人とかこの人とか思い出してごらん、お互い仕事できるのは生きてるうちだけだぜ、と説教した。すると「そうだわぁ。本当にそうだわぁ。」とめずらしく感じ入っていた様子である。
最近、知り合いとこういう健康話になるとき、なぜか私は説教する側にまわることがおおい。でもじつはこっちも、他人様のことを説教できる立場にはあまりない。ちょっとだけ自覚がある。
『フライの雑誌』次号第84号の制作が、今日から本格的にスタートした。これから45日間の天国と地獄である。読者の記憶にのこる本になればいい。それだけ。