かえすがえすも腹が立つ。

来年、東北と道東でサクラマスを釣りたいという読者のフライフィッシャーから、サクラマスの放射能汚染の現状と、食べてもいいか、あるいは、食べない方がいいかについて、尋ねられた。

わたしはこう答えた。

サクラマスの放射能汚染については「いわき市 サクラマス 11.7ベクレル/kg 2013/07/03」が直近のデータです。 参考) 今年に入ってからの調査はこの一件だけかと思います。食べる食べないは個人の判断ですが、来年、東北の川や道東の海でサクラマスを釣ったとして、見た目がおいしそうな魚なら、わたしだったら自然の恵みに感謝しつつ、喜んでいただくと思います。

放射能汚染と食べ物との関係について、わたしは自分からは、食べてもいいよとも、食べない方がいいよとも言わない。直接聞かれたときだけ、わたしの場合の考え方を答える。

なにを食べるか食べないかは、もっとも個人的で原初的で文化の根本となる選択だ。もしなにもこちらから聞いていないのに、他人様から「食べても大丈夫だよ、いや、食べない方がいいよ」などと言われたら、大きなお世話だ! とわたしは叫ぶだろう。

原発事故以降、国は「食べても大丈夫だよ、いや、食べない方がいいよ」と言い続けている。まったくもって、大きなお世話だ。

なんでこんなことを考えなくてはいけないのか。

かえすがえすも腹が立つ。