昨日は、工房ひわたりの木工職人、樋渡忠一さんと忍野で待ち合わせして、一緒に釣った。本誌読者にはおなじみの樋渡さんは古参かつ最先端ラジカルなフライフィッシャーである。川・湖・国内外を問わずソフトハックル・フライを活用してぶっちぎりの成果を挙げる、ソフトハックルの魔術師。
いわゆる「かならず釣る」系の釣り師だが、樋渡さんの釣りはまったくガツガツしていないところが素敵だ。佇まいが自然へのリスペクトに満ちている。他人の悪口なんかぜったい言わない。経験の浅い釣り人にも親切に惜しげもなく釣りの勘所を教えてくれる。つまり人柄である。フライフィッシングの先生役として超一流である。
わたしは『フライの雑誌』とは関係ないトラウト・フォーラムの場でもいっしょに活動して、樋渡さんに人生の色々なことを教えてもらってきた。1998年に一緒にアメリカへ行ったときは、帰ってきてから「二人のイエローストーン 釣りの楽しみとは何か」という座談会記事をわたしが作って、本誌第44号に載せた。タイトルがこなれていないわりには、内容はすごく面白かったと自画自賛している。
そんな樋渡さんは次の109号CDC特集で、すげえ画期的なCDCソフトハックルのタイイング方法を紹介してくれます。