『フライの雑誌』の関係者に問題児は多いが、その中でもひときわの超問題児から、次号第103号用の原稿が届いた。
10日前、締め切りをとうに過ぎているので、「原稿来ないのならあなたのページを落とします」と脅した。すると即座に「申し訳ない。もう2、3日待って下さい。」とメールが返ってきた。「申し訳ない」と言っている。へえ、と思った。
5日後(2、3日じゃないじゃん)、「遅くなりましたがほぼ出来ました。夕方帰ってきてからチェックして写真と一緒に送りますのでもうちょっと待って下さい。」というメールが届いた。明け方4時だったが、受け取って4秒後に「楽しみにしています」と速攻返信してやった。
そして今朝の明け方、ただ単に宛先も書いていない原稿が、メールでボンッと送られてきた。編集部からあらかじめ伝えてある文字数は無視しているのはいつものことだ。「色々すみません。」のひとことが添えてあれば世の中の心証も違うのに、そのひとことを言えないおっさんだ。
そのおっさんの名を、カブラー斉藤という。
それで、そのボンッと送られてきた原稿をさっそく読んだところ、これがまあどうしようもなくカブラー・オリジナルが大爆発している。すばらしくおもしろい。写真も今回はそういう系のテーマだからだろうが、これ絶対カラーページで載せたくなるじゃんという気合いが入ったもの。もうとっくに進んでる台割りどうしてくれるんだよおっさん、と今わたしは身悶えしている。
最初に屈斜路湖の畔でお会いして以来、こんな感じでカブラー斉藤様におつきあいいていただいて、もう20年くらいになります。
とくべつに写真を一点、先行公開します。
ところでカブラー斉藤のことを書くとき、わたしの筆がなぜか冴える気がする。