またまたうれしいことがあった。

今度はメスのカブトムシが土の中から出現した。成虫になったカブトムシが地上に現れているのを発見するのは、羽化したモンカゲが空中へ飛び出したのをたまたま〝見てしまった〟のと同じ高揚感がある。

たぶんこのあいだのオスと今度のメスとで交尾してくれるだろうから、これから毎年カブトムシ育てよう。うまくいけば、あともう一匹土中に埋もれている幼虫がそのうち出てくるはずで、そのもう一匹がオスかメスか、これはたいへん大きな問題だ。

女のし烈な取り合いで血の雨が降るのか、恋人が二人いるといつもシアワセ状態か。闘いが始まる理由は昔からカネか女か食いものと決まっている。うちの昆虫ケースの未来はいかに。