イワナ・ヤマメの自然産卵と発眼卵放流では親魚になるまでの生残率がちがう。

秩父で人工産卵場を作り続けているトラウト・フォーラム会員の内田洋さん(本欄で紹介)が撮影した、イワナとヤマメの自然産卵床の映像を紹介します。

ところどころ白くなっている部分が、親魚が川床を掘り返した跡です。石の下には、産みつけられた卵があります。

秩父の条件のいい沢ではこの季節、このような自然産卵床がそこここで見られるとのこと。自然産卵だけで勝手に魚がふえてくれる川の環境が、私たち釣り人にとっても理想であるのは、言うまでもありません。

『イワナをもっと増やしたい!』著者の中村智幸さんの先月の長野での講演では、ふ化した稚魚が親魚になるまでの生残率についての研究結果が報告されました。

つい最近になって、自然産卵と発眼卵放流で、じつはおどろくほど生残率に違いがあることが分かった、とのことです。その発見に基づくイワナ・ヤマメの最新の増殖方法とともに、『フライの雑誌』次号95号で紹介します。

これまでの渓流魚の増殖方法の常識が、ひっくり返されてしまうかもしれません。