オイカワ・フライフィッシングは秋の最盛期へ。

秋まっさかり。この季節は昼間からライズがある。涼しい川風を感じながら、水面でオイカワを狙って気持ちよく釣れる。秋の最盛期に入った。

さすがにもう短パンでじゃぶじゃぶという訳にはいかなくなってきたから、長靴を履いて川へ行く。いつもの学校下へ入ろうと思ったが、長靴姿でがぼがぼと放課後の小学校前を通りすぎるのは気が引ける。

めざとく見つけて、「あ、○○くんのお父さんだ!」とか余計なことを叫んで、よせばいいのに校庭から手を振ってくる子どもがきっといる。そうしたら手を振りかえさざるを得ない。それはわたしでもちょっと恥ずかしい。

だから今日は目の前の土手を降りて、川の中を釣り下っていくことにした。結果的にはそれが大正解でたくさん釣れた。

写真で紹介。

風が強くてライズはない。でもドライやウエットを水面に流せば、きちんとオイカワが顔を出してくれる。ライズが見あたらないからといって、あきらめないこと。
風が強くてライズはない。でもドライやウエットを水面に流せば、きちんとオイカワが顔を出してくれる。ライズが見あたらないからといって、あきらめないこと。

今日は上ばりに20番のソフトハックル、下ばりに22番のなんてことないドライフライ。間を60㎝とった。水を吸ったソフトハックルがMB(マイクロバラスト)になって、ドライフライがいい感じでドラグフリーで流れてくれた。
今日は上ばりに20番のソフトハックル、下ばりに22番のなんてことないドライフライ。間を60㎝とった。水を吸ったソフトハックルがMB(マイクロバラスト)になって、ドライフライがいい感じでドラグフリーで流れてくれた。

するとこんな風に二匹かかったりする。今日は一荷釣りが三回もあった。
するとこんな風に二匹かかったりする。今日は一荷釣りが三回もあった。

きれいだなあ。
きれいだなあ。

こういうちょっとゆるいところに魚がかたまってる。入れ食い。ずっと釣れつづけます。夏よりも少しだけ水深のある場所がメインの狙い場。
こういうちょっとゆるいところに魚がかたまってる。入れ食い。ずっと釣れつづけた。夏よりも少しだけ水深のある場所がメインの狙い場。ふくらはぎくらい。

第106号にも書いたけど、オイカワ用のランディングネットって、意味ない気がするわけだ。でもやっぱりそれ用のネットですくう方が、より楽しい。
第106号にも書いたけど、オイカワ用のランディングネットって、意味ない気がするわけだ。でもやっぱりそれ用のネットですくう方がより楽しい。フライフィッシングはそういう釣りだ。今年は夏が始まる前に工房ひわたりさんに頼んでオイカワ・ネットを作ってもらってよかった。玄関に置きっぱなしておいたら妻に「新しいアミ買ったの?」と聞かれたが、「いやいやいやいや、前から持ってるやつだってば。」と答えたのは言うまでもない。

夏場に比べればスリムだが、いい型。オホーツクの男はこのあいだ電話で、「最近おれポッチャリが好きになってきたんですよね。」とか言っていたが、おっさん化と言わざるを得ない。もともとオホーツクの男はわたしよりずっと若いというのに、ピンクレディの増田恵子の方が好きだと公言してはばからないホッチャレ好きだ。やっぱり理想は〝若くてスリムで元気〟に決まっているではないか。
夏場に比べればスリムだが、いい型。オホーツクの男はこのあいだ電話で、「最近おれポッチャリが好きになってきたんですよね。」とか言っていたが、おっさん化と言わざるを得ない。たしか『葛西善蔵と釣りがしたい』にも書いたが、もともとオホーツクの男はわたしよりずっと若いというのに、ピンクレディの増田恵子の方が好きだと公言してはばからない年増好きだ。「ポッチャリが好きになってきました。」とか言い始めるのは流れだろう。でもわたしは違うよ。やっぱり理想は〝若くてスリムで元気〟に決まっているではないか。

近所の子どもと昨日顔を合わせたとき、「あしたおれハヤ釣り行くよ。」と言ってあった。来るかなと思って、時々後ろを振り返りながら釣っていた。でもけっきょく来なかった。友だちと遊ぶ約束があったのか、宿題でもしているのか。わたしみたいな世の中の外れ者のおじさんと、いつまでも一緒に釣りして遊んでいるようでは人として困る。でも、そうか。そろそろ、近所の子どももそういう季節なのかもしれないなあ、と思ったら、こんな夕焼け。
近所の子どもと昨日顔を合わせたとき、「あしたおれハヤ釣り行くよ。」と言ってあった。だから来るかなと思って、時々後ろを確認しながら釣っていた。でもけっきょく来なかった。友だちと遊んでいるのか、家で宿題でもしているのか。わたしみたいな世の中の外れ者のおじさんと、いつまでも一緒に釣りして遊んでいるようでは人として困る。でも、そうか。そろそろ近所の子どももそういう季節なのかもしれないなあ、とふと振り返ったら、こんな夕焼け。ああ。世界のすべてが愛おしい。

フライの雑誌 105(2015夏号): 特集 日本の渓流の「スタンダード・フライロッド」を考える。/隣人のフライボックス/60年目の養沢毛鉤専用釣り場
フライの雑誌 105(2015夏号): 特集 日本の渓流の「スタンダード・フライロッド」を考える。/隣人のフライボックス/60年目の養沢毛鉤専用釣り場
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『フライの雑誌』第106号|〈2015年9月12日発行〉|
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