おかげさまで『フライの雑誌』の最新88号の発送が終了した。すでに全国の書店、各取り扱い店へ並んでいる。ホッと一息である。先週の釣りビジョンさんの携帯サイトにこんな内容のコラムを書いた。
今号の特集は、『フライの雑誌』の看板連載、島崎憲司郎氏の「シマザキワールド12」だ。
『フライの雑誌』の87号と88号で、『Angling』の名物編集長だった山田安紀子さんへのインタビューを載せている。そのなかで山田さんは釣り雑誌の企画をたてる方法として、「人にスポットを当てるやり方はスタンダード。でもスポットを当てたい人はなかなかいないのよ。」とおっしゃった。
まさに1984年の『Angling』創刊号では、当時はまだ一般にひろく知られていなかった島崎憲司郎氏に巻頭の大特集を任せるかたちで、ド派手なスポットライトをあてた。それから四半世紀が過ぎても島崎さんのその記事「フローティングニンフの周辺」はまったく色あせていないばかりか、むしろ輝きを増している。そのあたりのことは第88号で増沢信二氏が鋭く触れられているので、ぜひご一読されたい。
そして今回『フライの雑誌』最新88号の特集も、その島崎さんに巻頭16ページをドカンとお願いすることができた。四半世紀後の2035年、第88号を読んでくれた方はどんな印象をもってくださるだろうか。じつは今から楽しみだ。これが雑誌作りの醍醐味かもしれない。
っていうか、斜陽産業でがんばってる者には、そんな楽しみがなくてはやってられませんてば。
最後にどうしてもこういう一文を入れたくなるのは、世をすねた40男の哀しい性分だ。できれば放置してください。
さて、昨日うかがった上州屋さんでは、第88号がすでに残り1冊になっていた。ご担当のMさんが「いや今号はすっごくいいですね」と褒めてくださった。あまりにうれしくて、思わず前から欲しかった新しいグラファイトロッド(8フィート3インチ#3)を、ビシッとその場で購入して帰ってきた。
いやはやなんというかこりゃまたもう。早く使いたいぞ。