ナンバで歩く

私は歩くのが遅い。まず人の3倍はかかる。運動神経にちょい難があるようだ。子どもの頃から運動会にはもちろんいい思い出がないし、登り棒の授業でクラスのみんなに応援されたにもかかわらず、一人だけ棒の途中にしがみついたまま授業終わりのチャイムを聞いた悔しさは忘れない。30年たった今は毎朝の出勤時に、お散歩する園児の列と意図せずとも並んでよちよち歩いてしまうので、不審者寸前である。というわけで今朝は、かつて飛脚に用いられたというナンバ歩きで駅まで行ってみた。たしかにいつもより速く歩ける。こっちの私が本来の私なのか、遅すぎたな。ただし見た目はやっとこやっとこ素早いおもちゃの兵隊さんみたいで不審者そのもの。追い越すときに保母さんが園児をぎゅっと抱き寄せていた。明日はどうする。