フライフィッシャーがフライフィッシングの他に好きな釣りで、多いのは何だろう。
身の回り的には、ワカサギ釣り、カワハギ釣り、ヘラブナ釣り、キス釣り、ハゼ釣り、クロダイ釣りあたりが多いかもしれない。そして意外というかさもありなんと思うのが、タナゴ釣り。
#30とか#32のミッジフライをタイイングして、「わぁ小さい」と喜ぶフライフィッシャーのヘンタイ性と、釣った魚が小さければ小さいほどウレシいし、仲間内でエラくなるタナゴ釣りのメンタリティはたしかに似ている。
昨年末に出版された、豪華な『日本タナゴ釣り紀行』(葛島一美・熊谷正裕著/つり人社刊)には、現代日本のタナゴ釣りのすべてが詰め込まれている。タナゴ釣り文化なんて日本以外にないから(たぶん)、世界唯一のタナゴ釣り本だ。
著者さんと、月刊「つり人」の連載を下敷きとはいえこんな超絶マニア本を、先の見えない不況の世の中にあえてリリースする無敵のつり人社さんに、心からの敬愛をこめて、あなたも好きねとラブ注入。
オールカラーですよ。