マルタLOVEから中山道LOVEへ。「マルタの雑誌」紹介

2004年3月にフライの雑誌社ウェブサイトの番外地として始めた「マルタの雑誌」。もともとは、そのころまだほとんど知られていなかった春の多摩川のマルタのフライフィッシングを紹介しようと、小社の編集部員が始めたブログでした。

多摩川沿いに住んでいた彼は、実際にシーズン中は毎日マルタを探して多摩川へ立ち、どうでもいいことですが「多摩川でいちばんマルタを釣っている男」を自負していました。はじめの頃の記事には彼の「マルタ愛」が充満して息苦しいほどです。

その後、年を追うごとに多摩川のマルタ釣りを楽しむ人は増え、いまやすっかり春の風物詩として定着しました。それに伴い、『フライの雑誌』読者による自由投稿の場へと性格をかえた「マルタの雑誌」も、マルタ釣りに限らずジャンル横断的に、様々なテーマが場当たり的に並んでゆきました。「マルタの雑誌」の右サイドバーにはそのアナーキーさの名残りがみてとれます。

ブログ開始から早8年。今では、群馬県松井田市のフライショップ・アンクルサムの小板橋さんだけが、「マルタの雑誌」ゆいいつの寄稿者として生き残っている状況です。小板橋さんは、5年前の最初の投稿からほぼ月イチのペースでしっかりと〈中山道の釣旅〉シリーズを積み上げてきて、最新記事でなんと第79回になります。もちろん投稿数はぶっちぎりで最多。

『フライの雑誌』は知らなくても〈中山道の釣旅〉を読んで小板橋さんのことを知り、お店まで訪ねていって楽しい時間を過ごしたというお話もよく聞きます。

バンブーロッドビルダーさんたちとのこころあたたまる交流から、碓氷川の釣り、生きものとのふれあい、地元のお祭りやおいしい和菓子屋さん情報などなど、小板橋さんが独特の節回しで「中山道愛」にあふれた文章をつづっています。釣りにゆかない日の午後などにどうぞ訪れてみてください。

「マルタの雑誌」
URL http://maruta.furainozasshi.com/

下の写真はいずれも「マルタの雑誌」の中の〈中山道の釣旅〉から。(photo 小板橋さん)