下野新聞の記事は毎度浅い。

東京電力・福島第1原発事故に伴い放射能汚染問題を抱える奥日光・中禅寺湖で、魚がプランクトンなどの餌から放射性物質を取り込んでいることが、水産庁などの調査でわかった。餌の放射性物質の濃度が低下しない限り、魚の汚染も継続する見通しだという。

漁協関係者は「残念な結果ではあるが、原発事故前の湖に戻すため、汚染魚を除去するなどの対策を講じていきたい」と決意を新たにしている。(下野新聞 6/18

先日の水産庁報告の後追い記事。

研究とはそういうものであるにしても、だからなんなんだと思う。次回の事故のときに役立てようと? 起きてしまったことはとりかえしがつかないのが核の汚染だ。それゆえに起こしてはならなかった。ゆいいつの対策は、汚染源を断つこと。そして〝次の事故は起こさない〟ということ。

それにしても、下野新聞の記事は浅い。

まず〝漁協関係者〟って誰か。そして、漁協関係者が本当にこう言ったなら、本来は「それ違いますよね」と新聞が突っ込まねばならないところだ。

(釣った魚を)研究材料として県水産試験場に提供することで、汚染魚を除去し、湖の除染にもつなげたい考え。除染を目指した釣り大会は極めて珍しく、同様に苦しむ湖沼除染の先例の一つになりそうだ。 漁協関係者は「少しでも元の湖に戻したい」として26日、県や市と対応策を協議。参加者が釣った魚をすべて回収し、研究材料に使う方法で、釣り大会を開催することにした。

↑ こちらは本欄でも批判した、下野新聞4/27の記事。わたしが確認取材したところ、栃木県水産課も記事内容を否定していた。

いいかげんな筆は新聞メディア全体の信頼をなくし、事実を隠し、地域住民の足を引っ張る。下野新聞はもっともっと勉強してほしい。

中禅寺湖、魚の放射能汚染 餌が原因と判明 |下野新聞  6/18