京王線に乗って/辞める辞めると言って辞めないドラゴン藤波

昨日は仙川に最近できた洋菓子やさんで友人とお茶をしながらよろず談議。1980年代以降の漫画家は既存の漫画に影響を受けて漫画を描いている、と主張する友人。おそらく大友克洋の初期作品あたりを念頭においての発言と思われましたが、一応、ずいぶん乱暴なことを言うじゃないですか、と具体的作家名を挙げて反論。


まあでもたしかにインフラごとひっくり返してしまう力のある作品を提供できる作家は、ひじょうに稀少にはなってきているし、出てきたとしても活動が質量共に長続きしない傾向にあるとは言える。漫画に影響を受けて描かれる漫画は、いわば漫画内漫画であり、漫画に興味を持っていない人々には届かない。
でもって、その閉塞した入れ子というかムラ構造はべつに漫画界に限らないよなあと。UWF以降のプロレスはプロレス内プロレスだとは定説だし、ここ数年プロレスのパイをくうかたちで伸びてきた格闘技系興行がすでに自家模倣のスパイラルに陥っているのは明らか。HERO’Sとやらを立ち上げ(たことになっている)、業界誌で偉そうにプロレス界の内幕を読者へ説教している現在の前田日明氏の立ち位置には、もはやファンとして幻想を持ち得ない。こんな前田はアントン猪木と変わらないじゃないか(辞める辞めると言って辞めないドラゴンより100倍ましだけど)。京王線に揺られながらどうでもいいことを考えました。
ちなみに昨日、友人はクラシックショコラ、私はショートケーキを注文。プディングにしとけばよかった。ここのプディングは絶品です。
『フライの雑誌』第73号の制作はカウント19.5でリングに戻り、起死回生のタイガードライバー’91 を炸裂させました。気は抜けませんが今のところ予定通りに発行予定です。